伊藤詩織を説く
タッチ&ゴー宣
《収録参加》
え:えみりん
た:たっちゃん
カ:カレーせんべい
《収録》
2020年2月18日 21時00分~21時20分
FLASH2020年3月3日号
よしりん辻説法 説法38
伊藤詩織を説く
火のないところに疑惑は立たぬ
た:今からFLASH2020年3月3日号に掲載された『よしりん辻説法』説法38「伊藤詩織を説く 火のないところに疑惑は立たぬ」 について語り合いましょう。
え:小林よしのり先生は、伊藤詩織さんの事件について、何回も作品に描いてはるじゃないですか?山口敬之と中村格の疑惑についても詳細を何回も描かれています。
た:そうですね。
え:これは、何回も何回も描いていかなアカンのやろなと思いました。
た:それはなぜですか?
え:レイプに対する意識の問題、権力が暴走している問題。こういうことがあるんだよって認識してもらうためにも、何回も何回も・・・、同じ事を言ったとしても良いから、描いて欲しいなと思いました。
た:なるほど。
え:新しいニュースが出てくると、みんなすぐに忘れちゃうから・・・。
カ:伊藤詩織さんのレイプ事件について、この「タッチ&ゴー宣」で取り上げるのは今回で5回目なんです。だから私達はこの問題については詳しく知ってるわけじゃないですか?伊藤さんの著書も読みました。だからこそ、「次はどうやって新しい感想を述べようか?」というのは、我々にとっては挑戦なんですよね。
た:はい、そうです。
カ:「自分の中でどのように言葉を紡いだら他人を説得できる言葉になるのか?」を常に考えます。だから小林よしのり先生には、何回も描いて欲しいですね。
え:小林よしのり先生は、同じテーマを繰り返し描かれたとしても、その都度違う表現をされるでしょうしね。
た:そこが、よしりん先生のすごいところですね。
◆◆◆
カ:「その都度違う表現をされる」という視点から、今回の作品はどうでしょうか?
え:やっぱり、ギャグが印象的でした(笑)
た:『わくわくしない疑惑!』『くせい!くせい!疑惑の惑星!』 今回はこれに尽きますね(笑)
カ:このギャグが出てきた序盤は笑いました。そして真面目な内容になって、やっと忘れたと思ったら、また最後に出てきて爆笑しました(笑)
た:山口敬之と中村格の顔が合体した惑星は・・・
え:気持ち悪いです。
カ:伊藤詩織さんをレイプした犯人の山口敬之。その逮捕状が執行される直前に独断で握りつぶした中村格。一連のブラックボックスの正体って、常識があればピンとくる話じゃないですか?
た:臭いますよね。
カ:だからまさに「くせい!くせい!疑惑の惑星!」ですね。
◆◆◆
カ:今回の作品を読んで衝撃を受けたのは、りか坊さんが書いたと思われる「柱の文章」です。
た:「他人ごとではすまされない。男性の反省と覚悟が問われる『レイプ論』入門編」と書かれていますね。
カ:男性に対して突きつける鋭い言葉だと思いました。まったく言葉通りだと感じました。
た:小林先生自身も昔は、被害者にもなんらかの落ち度があったのではないかと感じていた「落ち度派」だったことを、今回、謝罪していますね。
カ:私も以前は「女性の服装が派手だったからじゃないかな?夜に出歩いていたんじゃないか?」とか女性の落ち度を感じていました。今から思うとそれは間違っていました。
た:僕も同じでした。
カ:今週のゴー宣でも述べられている通り「レイプは100%加害者が悪い」です。そう自覚できたのはゴーマニズム宣言の【レイプ論】を読んでからです。
た:最後のページの柱にも「レイプされる側に『落ち度』はあるのか、どうぞご一考ください。」って書いてありますね。
カ:ホンマに考えなアカン!自分の頭と心で。
た:よしりん先生は「男性は、これまで性犯罪に対して厳しく向き合ってこなかったことへの反省と、償いの覚悟を、ここで見せねばならない」と述べておられましたが、その通りだと思いました。
◆◆◆
た:伊藤詩織さんは、これだけ声を上げて、とても勇気のある人だと思います。しかし、これだけ強い人でも「昨年7月、自殺未遂を起こしていた」と知りました。
え:私も驚きました。
た:自分は今まで自殺未遂なんて考えたこともないですが、伊藤詩織さんが「自分でも理解できない感覚に襲われて」と表現されていて、ほんとに恐ろしいと感じました。
え:レイプの被害って、本当に怖いです。
た:しかしそれでも、人によってはバッシングする側に回ってるわけじゃないですか?そこまで理解がまわらないのでしょうか?
カ:そういえば「世界のゴー宣ファンサイト」の掲示板の方で、ハックスレーさんという人が投稿していたんですが、リベラルを自称する初老の男性が伊藤詩織さんをバッシングしていたと報告していました。
え:え?リベラルの人が伊藤詩織さんを批判するんですか?
カ:その人はこう言ったらしい。「女性であれば何をしても許される、というものではありません。痴漢冤罪と同様の本件は許しがたいことで、全てを失った男性側がお気の毒です。次の公判では『合意があったと認められる』になると思われます。」だってさ。
た:ネトウヨでもなければ、安倍支持者でもなくてですか?
カ:この投稿を読んだときに、『イデオロギーは左翼、体質は男尊女卑』という人もいるのかもしれないと思いました。
た:それ一番最悪な組み合わせじゃないですか!!
カ:そりゃ確かに「痴漢冤罪」っていうのはありますよ。あるいは、なんでもかんでもセクハラだ、男尊女卑だ、と言って自らの利益のために我田引水する女性も少数は存在するのかもしれない。だからと言って伊藤詩織さんの事件と一緒にするような話では全くないです!そもそもレイプ被害者に対して思いを寄せる感覚が全くないというのは、リベラルとしてインチキだと思いました。
◆◆◆
カ:今回のゴー宣を読んで痛快に感じたのは「伊藤詩織は、今はフリーで単身、海外に出ながら、国際的なメディアコンクールの賞を受賞するなど、自力で着実にジャーナリストとしての地歩を固めている」と。
え:はい。
カ:そして次のページです。「一方の山口といえば、TBS を辞め、フリーになってからは、菅官房長官のコネで月40万円の不労所得を受け取り、官邸関係以外の記事を書けば『韓国軍にベトナム人慰安婦がいた』など、捏造だったことが判明した」と。
た:全然ダメですね(笑)
カ:「どう見ても五流以下のジャーナリストで、その実力は伊藤詩織の足元にも及ばない」だってさ(笑)
た:世の中には色んな職業がありますけど、「五流」ってなかなか無いですよ(笑)
カ:「そんな男が、有能な女性を単なる性欲処理の道具として扱い、重篤な精神の傷を負わせたのである」というのに怒りを覚えました。
た:「こんな生き物を許してはいけない」って、人間を通り越して「生き物」ですよ。
え:男とか、女とか関係ないってことですね。
た:それぐらい言わんとアカンですね。
カ:だって、山口の判決後の記者会見は凄まじいよ。「本当に性被害にあった人は、記者会見の場で笑ったり、上を見たり、テレビに出演して、あのような表情をすることは絶対にない」だってさ。これが言えるのって、一体どんな生き物やねん!!っていう話やで。すごいよね、これ。
え:りか坊さんの「どん引きですね。ダメ押しで墓穴掘ってます」というセリフに共感しました。
◆◆◆
カ:私はえみりんさんとコンビを組んで「創作茶魔語」を作っていますけど、『カワウソ〜に』を超えるギャグを作るのが夢なんです。
た:今回新たに「くせい!くせい!疑惑の惑星!」がエントリーしましたね。
え:でも、このギャグは、あんまり登場することないかな?この話じゃないと出てこないかな。
カ:これは、BlackBox専用のギャグですね。
た:僕は面白くて好きですけど、世の中のためには、登場しないで欲しいギャグかもしれないですね。
◆◆◆
カ:そういえば、FLASHの作品にも「山口敬之」の名前が堂々と出されるようになりましたね。
た:そうでしたね。
え:それは伊藤詩織さんが勝訴したからですよね?
た:裁判で伊藤詩織さんの訴えが全面的に認められて、しかも、それが事実だと認定した上での判決でしたから、その範囲内では誰でも自由に表現できると思います。
カ:いやいや~、またよしりんだけは、山口に訴えられるよ。「私は惑星ではありません」って(笑)
え:え、今度はそこ?(笑)
カ:山口は「私が惑星であるという『真実性の証明』を示しなさい」とかなんとか言うんとちゃうの?
た:でも、カレーさん。よしりんも一緒に惑星になっちゃってますから大丈夫です(笑)