スウェーデンは成功している
タッチ&ゴー宣
《収録参加》
森:森のくまさん(ゴー宣読者ではない29歳男性)
コ:コシヒカリ(ゴー宣読者ではない23歳男性)
K → ロ:ロックンローラー(ゴー宣読者ではない女性)
え:えみりん(ホームページイラストレーター)
カ:カレーせんべい(ホームページ管理人)
た:たっちゃん(パイセン)
《収録》
2020年6月23日
週刊SPA!6月30日号
ゴーマニズム宣言 第89章
「スウェーデンは成功している」
た:本日は僕の同僚で「ゴー宣読者ではない人」を3名をお招きしまして、ゴーマニズム宣言の感想座談会を行いたいと思います!
カ:ではまず「新型コロナについてどのように考えているのか? どのように向き合っているか?」を、順番に教えて頂いてもよろしいでしょうか。
コ:僕は『新型コロナはテレビの中だけで流行ってる』と感じています。本心では、マスクもしたくはないのですが、日本人特有の「長いものには巻かれろ」とでも言いますか、とりあえずみんながしてるし、会社が着用義務にしたから、一応はマスクをしている状況です。だけど僕としてはコロナはそんな大したものではないと考えています。
カ:なるほど、「新型コロナはテレビの中の出来事に過ぎない」という感覚は私も同じです。たとえば、知り合いでコロナに感染した人は一人もいないからです。
コ:そうですね。知り合いにコロナにかかった人は誰一人いないので「どっかの県で殺人事件が起きたよ」くらいの感覚かもしれません。僕自身は、コロナを身近に感じることはできなかったです。
カ:しかし、会社からマスク着用が義務付けられているので、それには従っているわけですね?
コ:はい、そうです。政府からも色々な指導があったんで、やっぱり国民としてその通りに動いてはいます。だけど個人的に危機感はありません。仕事が食品製造ですから、普段から手洗いをしてます。コロナだからと言って特別な対策は何もしていないというわけです。
◆◆◆
森:僕はコシヒカリ君とほとんど同じ意見なんですが・・・葛藤はあります。もし自分が新型コロナにかかったら、2週間の業務停止などで、会社に迷惑をかけてしまうからです。それを考えると「別に大丈夫だろう」と構えるのはダメなのかなと思っちゃいます。
カ:なるほど。新型コロナにかかると、自分の命が危ういのが怖いのではなくて、会社に迷惑をかけてしまうことが怖いんですね?
森:そうです。だから一体何が正しいのか・・・、葛藤の中の自粛期間でした。
カ:その葛藤は、サラリーマンの組織人としての自覚の部分ですよね。共感します。
◆◆◆
カ:最後になりましたが、Kさんは、新型コロナに対してはどのように感じていますか?
K:私は「コロナはただの風邪」と感じています。
カ:わー、言い切りましたね!
K:私も、会社に迷惑はかけたくないから、一応マスクや、うがい、消毒とかはしていますけれど、家に帰ってからの手洗いうがいは一切してません。
カ:あははははは。『言い切りましたねパート2』です!(笑)
K:新型コロナが流行ってると言われているときから、普通にマスクなしでバスに乗ったりしてました。「自分にちゃんと免疫があれば大丈夫だ」と信じていますので。
カ:つまりコロナに限らず「ウィルスには免疫を高めることで対抗する」というわけですね。
K:そうです。その代わり体調管理はちゃんとするわけです。ご飯もしっかり栄養面を考えて食べたり。あとちょっとお金にモノを言わせてサプリを摂ったりとかですね。
カ:サプリを摂るようにしたのは、コロナが流行ってからですか?
K:そうです。一応そこまではしました。だけどもしワクチンができて、新型コロナの予防接種が始まったとしても一切拒否する予定です。インフルエンザの予防接種も一切拒否しております。もしそれを咎められるなら「宗教上の問題で予防接種は受けません」とでも言います(笑)
カ:今の社会情勢で「新型コロナのワクチンができても予防接種はしません」と言い切るのはかっこいいですね。ロックンローラーやわ!!
た:それでは、ハンドルネームは「K」を改めて「ロックンローラー」にしましょう(笑)
◆◆◆
カ:ロックンローラーさんが予防接種を拒否するというのは、自然の免疫で病気と向き合うべきだというお考えからですか?
ロ:そうですね。実は高校の受験のときにインフルエンザの予防接種を一度だけしたことがあります。だけどインフルエンザにかかったことは人生で一回あるかないかぐらいです。
カ:考えてみれば、栄養をしっかり摂って、体調管理に努めつつ、自然に菌を入れて免疫を作るというのは、わりと昔からあるポピュラーなやり方ですよね。
ロ:子宮頸がんとかで予防接種の副作用の問題も起きてますしね。
カ:つまり予防接種にも有効性とリスクの両方が存在するということですね。そう考えると、予防接種を拒否するというのも自己防衛の一つだと思いました。
ロ:もし子供が生まれても予防接種はほぼ受けさせません。
カ:すごいね。そうなると「ロックンローラー二世」だな(笑)
◆◆◆
カ:それでは、今回のゴーマニズム宣言という漫画を読んだ感想を教えてください。コシヒカリさんはいかがでしたか?
コ:「ロックダウン前後の、スウェーデンとイギリスの人口100万人当たりの感染者のグラフ」が印象に残りました。
カ:このグラフから読み取れるのは「ロックダウンしようがしまいが、2週間にわたって感染者と死亡者の数が増加したのち、増加ぺ―スが鈍化する」ということですね。
コ:緩和政策を取ったスウェーデンと、ロックダウンをしたイギリスと、感染者の伸びが全然変わらない。この時点で「ロックダウンの効果は無かった」という答えがデータとして出てしまってるので、結局、日本の自粛政策は失敗だったなぁって思いました。
カ:それにもかかわらず、「日本の自粛政策は失敗だった」という社会的合意はいまだに形成されてないですね。
コ:コロナに対する意識が過激な人たちもいて、マスクしていない人がいると怒りながら強く注意をしてくる人とか、子供たちが公園で遊んでたらその親と子供を叱りつけたという話も聞きます。だけど、それを言ってる人、外出てるじゃんって話ですが。
カ:本当ですね(笑)
コ:マスコミがここまでコロナの話題ばかり取り上げるのは、別の報道したくないことを隠すためなんじゃないかとも思います。たいして死者が出ていない病気でここまで引っ張って、世間を巻き込んで、廃業なども増えている。全てが最悪な状態だと思います。
カ:報道するべきことを隠したいからコロナを過剰に取り上げているかは分かりませんが、確かに、報道の使命感よりも、視聴率目当てでコロナばかり取り上げているという気がしますね。
◆◆◆
森:仮に、コロナ対策を「戦争」に置き換えて考えてみると『スウェーデンはコロナに勝った』と思うんです。
カ:ほう! なんだか面白そうな視点ですね。
森:実は、最近、漫画【キングダム】にハマってまして・・・。
カ:マジですか!? 私も大好きな漫画です! ゴー宣のホームページにキングダムのコーナーをわざわざ作ったくらいです(笑)
森:僕は歴史は嫌いだったんですけど、【キングダム】を通じて歴史は面白いなと思いまして、春秋時代の孫子を調べたりしました。孫子の兵法の中に【百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり】という言葉があります。
カ:恥ずかしながらその言葉は初耳です。それはどういう意味なんでしょうか?
森:『百回戦って百回勝つよりも、戦わずして勝つことが意味のある勝利』という意味です。
カ:なるほど、すごい!
森:他の国々はロックダウンまでして戦い、それでスウェーデンと同じ結果だったということは、スウェーデンは『戦わずして勝った』ことになり、これこそ最善の勝利だと思うんです。
カ:そうか、そういう視点もありますね!つまり、ロックダウンという戦術は『焦土作戦』に近いわけですね。敵に勝とうが負けようが、すでに自国の被害は甚大というわけです。
森:ゴーマニズム宣言の漫画の中で、ファーガソンが『スウェーデンの科学者に「最大の尊敬」を示した』という部分も印象的でした。「認める」ことや「尊敬する」ことは非常に大事で、これをしない日本はなんて愚かなんだと思ってしまいました。
カ:そうですね。自分と正反対の意見に対して尊敬を示すというのは、勇気と誠意が必要ですが、成長のためには大切なことですね。
◆◆◆
ロ:スウェーデンの政策には私も感心して、すごくいいなと思いました。だけど、全く同じことを日本が真似できるかといったら、国民性の違いや、マスコミに情報操作をされることもあるから、日本がスウェーデンと同じことは出来なかったんじゃないかなと思いました。
カ:確かに。マスコミも含めて「国民性の違い」というのはありますね。
ロ:アメリカに家族が住んでいますが、封鎖具合が半端じゃないです。本当に24時間家にいて、スーパーさえも行けるかどうか分からないぐらいなんです。
カ:そこまでキツいんですね。
ロ:それが3か月以上続いているわけです。
カ:うわー、凄まじいですね。
ロ:兄弟がタイに住んでますけども、スーパーも全部封鎖だと言ってました。アメリカは、スーパーは人数制限みたいな感じですが、すごく大きいスーパーがガラガラの状態の写真を送ってくれました。
カ:最低限ギリギリの外出しか認められないんですね。
ロ:日本もそこまですれば、今の状況もちょっと良かったんじゃないかなと思いますが、日本の対応は中途半端に感じます。
カ:しかし、その凄まじいまでの都市封鎖を実行しているアメリカでは、死者が10万人以上出ているわけです。一方、日本の死者は1000人足らずです。
ロ:そこは、日本人の真面目さとかも出てるのかなと思います。個人個人で、密を避けたりとか。
カ:まさにそこがポイントで「自粛に一定の効果があったかどうか」は今後検証しなければならないですね。今週のゴー宣で描かれているスウェーデンとイギリスの感染者・死亡者の推移グラフを見る限りでは、「自粛をしてもしなくても、最初の2週間で感染者数は爆発的に増えて、その後、減少に転じる」ことから『自粛は無意味だった』と私は思っています。
◆◆◆
カ:それでは、聞き役に徹していたレギュラーメンバーも、今週のゴー宣の感想を教えてください。
た:スウェーデンの死生観では「老人の延命治療が虐待に見える」というのが印象的でした。コロナ対策としてスウェーデンの緩和政策の方が経済のダメージも少ないので日本もやるべきだったと思ったのですが、今の日本人は「長生きバンザイ」みたいなところがありますから、緩和政策は、国民性の問題からうまくいかないんじゃないかと思いました。
カ:日本も緊急事態宣言さえやらなければ、結果的にスウェーデンと同じ緩和政策として、大成功していたかもしれませんね。
た:今週のゴー宣に描かれていましたが、そのスウェーデンとてコロナ感染に対して全くの無策というわけじゃないみたいですね。手洗いやマスクは奨励してたし、ある程度のソーシャルディスタンスも推奨していたんですね。
カ:経済を止めず、日常を送りながらコロナと向き合ったわけですね。
え:私が今週のゴー宣で印象的だったのは「スウェーデンは首相よりも医師に会う方が難しい」というところです。お医者さんが少ないっていうのも国民の死生観が原因なのかな? お医者さんが少ない理由は何だろうって思いました。
カ:「延命治療をしない」というのは、宗教とまでは言わないですが、死生観ですよね。私は怪我をしたときのお医者さんはたくさん居て欲しいとは思います。ただ「風邪は医者にかからず自然に治す」と決めちゃうことは良いと思いますね。
◆◆◆
た:あとは「ロックダウン教授のパンツダウン」ですね。こんな面白いことがあったとは(笑)
ロ:あの、カレーさんに見てもらいたい写真があるんですけど・・・。
カ:え、え、なんですか?
ロ:この写真です。(たっちゃんが)漫画でよしりんがやっているのと同じく「マスクを縦に装着している写真」です。
カ:あははははは、こんなもん、ただの【変態仮面】やがな!(笑)
ロ:私はこれが一番印象的でした(笑)
◆◆◆
カ:ところで今日は「ゴー宣読者ではない人」が参加されるということで、『コロナは怖いに決まってる!』という人達とお話しするものだと思い込んでいました。
た:実は僕も、そのつもりで呼んだはずなんですけど、みんなそんなことなかったんですね。
ロ:実際、会社には恐怖に怯えてる人はいますよ。手に消毒液をしたたるくらいにかけたりとか。消毒液って水分を蒸発させて菌を増殖させないようにしてると聞いたことがあるので、そこまでやると手が荒れてやばいんじゃないかなと思うんですけどね。
カ:逆効果ですね。
ロ:ただ、コロナに対して一番ダメなのは恐怖心や迷う心なんです。それで免疫がすごく下がる人だっています。だから、自分の心を強く持っておくのも大切だって聞きました。
カ:なるほど。それも分かる気がします。
ロ:迷ったり、怖いと思うくらいなら、外出はしない方が良いとも言えます。
カ:そうか。消毒液をしたたるくらいかけることで、その人の不安や恐怖がやわらぐのであれば、免疫が下がることを防止できていると言えるのかもしれませんね。非科学的なようで科学的かもしれない。
ロ:まさに「病は気から」ですね。
◆◆◆
カ:今日は、自分には無い視点や経験からのお話を聞けて、刺激的だったし、目から鱗が落ちた感覚が楽しかったです!
た:どうもありがとうございました。
カ:皆さんは収録前にラーメン食べに行ったんですよね?
森:たっちゃん先輩にご馳走になりました!
コ:前回と同じく、いただきました!
ロ:私はラーメンより焼き肉がいいと言ったんですけど、残念ながら収録開始まで時間が無かったので。
た:ふー。あやうく出演料予算がオーバーするところでした(苦笑)
まー (土曜日, 04 7月 2020 22:22)
自粛を「焦土作戦」とは言い得て妙です。
自粛に批判的な論調でもここまで力強い比喩はなかったのではないでしょうか。
藤井聡さんが「薬」という表現を使い、副作用が強いという文脈で例えてますが、焦土作戦のほうがしっくりきますね。
こちらのサイトは過去の名場面を思い出させてくれるので、それにちなみますと、大東亜戦争中の支那人の焦土作戦に対してよしりん先生の「や、やけくそ…」ですね!!
カレーせんべい (日曜日, 28 6月 2020 14:08)
>>1 和ナビィさん
コメントありがとうございます\(^o^)/
たっちゃんの会社の人たちとコロナ論をやると決まった際、私は『コロナ怖い!』というご意見でも全然良いと思いましたし、逆に絶対に避けたいと思ったのは『コロナ怖いと言いづらい空気』でした。
ところが蓋を開けてみれば、それぞれがコロナに対して、自分の頭で、自分の感性で向き合っているじゃありませんか!?
世間の同調圧力に忖度して言いたいことも言えない状況では『議論』はできないですね。
個人として自由に意見を述べ合えて、本当に楽しかったです\(^o^)/
参加してくださった方々に感謝♪♪
和ナビィ (金曜日, 26 6月 2020 10:18)
森のくまさん、コシヒカリさん、ロックンローラーさん、
レギュラーの方々に加わられてのご参加、おかげさまで一層興味深く読ませて頂きました(^-^)/。
>『新型コロナはテレビの中だけで流行ってる』(コシヒカリさん)
わ、これ名言。実際の状況を表す資料を偏りなく正確に読み解き伝えるという役目をテレビマスコミが果たさず、徒に不安を煽った様を一言で表しておられます☆。
お三人とも「常識」の感覚で今回の騒動を捉えたらそうだ、と。こちらでも年配の方々と唱歌の会やってるんですが、テレビの一般インタビュー(怯えのクローズアップ?;)と違って「もーいいでしょ」とみんなで楽しく歌っています。
ただし
>もし自分が新型コロナにかかったら、2週間の業務停止などで、会社に迷惑をかけてしまうからです。それを考えると「別に大丈夫だろう」と構えるのはダメなのかなと思っちゃいます。 (森のくまさん)
この配慮の気持ちもやはり「常識」、というか実はほとんどの人がこちらの感覚ですごしたような気がします。「オレがこう思うからこうする!」では行けないのも日本人かな?とも。
「なんかコレ変!」と直感すること、センセーショナルな報道を警戒すること、資料の正確な読み方(それを教えて下さる人の大切さ)---考えさせられることの多い新型コロナウィルス騒動でした(です)。