あいみょんを説く
タッチ&ゴー宣
《収録参加》
皿:皿うどん
え:えみりん
た:たっちゃん
カ:カレーせんべい
《収録》
2020年8月4日
《司会・編集》
皿うどん
FLASH8月18日・25日号
よしりん辻説法 説法44
あいみょんを説く
~出る声は伸びる~
カ:今週のよしりん辻説法は、今までで一番面白かったです。歴代ナンバーワンです!
た:おー、そうなんですね。
カ:今回取り上げられたあいみょんに興味を持ちましたし、漫画としても喜怒哀楽と笑いがつまってて、そして終盤のよしりん先生の考えに触れたときには涙が出ました。これがたった8ぺージの漫画とは思えない。まるで2時間の名作映画を見たような読後感でした。
え:今週のよしりん辻説法では、世界のゴー宣ファンサイトで企画した「創作よしりん語」が採用されていましたね。
た:『忌いマシーン』ですね!
皿:これはカレーさんが創作したよしりん語ですよね?
カ:考案したのは私なんですが、こんな面白い絵は思い浮かばなかったです! マシーンなのに触角があるんだもん(笑)
皿:「忌々しさ」がめっちゃ出てますよね、この触角にもマシーン感があるし(笑)
カ:デコに思いっきり「忌」と書かれてるの反則やわー! めっちゃオモロいわ! こんなもん絶対笑うやん(笑)
え:忌いマシーンの横顔のコマも可笑しかったです(笑)
皿:これを描いたよしりん先生の世代もあるんでしょうけど、僕の世代が子供の頃にテレビでよく見てたロボットものにも雰囲気が似てますね。目の感じとか指の感じとか。何とも言えないレトロ感があります(笑)
カ:ここだけの話ですが、「創作よしりん語」は、次回以降の作品でも採用されると思います!よしりんファンの皆様、思い付いたらどしどし投稿してくださーい♪♪
◆◆◆
カ:今週のよしりん辻説法では、『あいみょんは中島みゆきのように巫女の才能を持っている。巫女の才能は女性シンガーには重要なものなんだよ。』という言葉が印象的でした。
皿:なるほど。
カ:歌手というのは、言葉やメロディにのせて「人間」を表現する素晴らしい芸術家なんだなぁと改めて感じました。
皿:カレーさんは中島みゆきが好きですよね?
カ:有名な曲しか知らないんですが『ファイト!』という曲には心を摑まれました。今週のよしりん辻説法で紹介されていた『生きていたんだよな』という曲は初めて聴いたんですが、泣きました。私自身は同じような体験をしたわけでもないのに、どうしてこんなに心に響くのでしょうね?
た:僕はあいみょんさんの名前は知ってたんですけれども、正直どんな人だか全然知らなかったんです。曲を聴いたことがなかったので。なので今回の辻説法を読んでいろいろ初めて知ったんですけど【二人だけの国】と【マリーゴールド】は前にちょっと聴いたことあったんです。【マリーゴールド】のオフィシャルのMVの動画を見たら、再生回数が1億回を越えてて、びっくりしました。
カ:その1億回中の1万回は、よしりんが再生した分かもね(笑)
た:あいみょんさんは自分で作詞作曲して自分で歌う人、つまりシンガーソングライターですよね。歌手の中にも他の人が作った楽曲を歌う人もいれば、自分で曲を作って歌う人もいて、いろいろですけど、僕はやっぱりシンガーソングライターが好きなんですよね。僕の大好きな「チリヌルヲワカ」もそうなんですけどぉ。
皿:「チリヌルヲワカ」は、たっちゃんさんのお陰で名前を認識しました。
た:僕はみんなに布教する為にひたすら言ってるところがあるんですけどね(笑)
カ:正直、私は【マリーゴールド】くらいしかちゃんと聴いたことがなかったです。だけど、あいみょんのファンであるよしりん先生が熱っぽく解説してくださることで、楽曲に凄く興味を持ちました。漫画の中で紹介された楽曲は、歌詞を見ながらじっくり聴いたんですけれども、どの曲も素晴らしかった!
皿:僕もあいみょんの曲、今回の辻説法で紹介された曲の中にまだ聴いていない曲があるので、これを機会に聴いてみたいです。以前のキョンキョンのときは僕は世代的に漫画を読んだ時点で知ってる曲ばっかりだったんですけど。
◆◆◆
カ:『あの声質だからギター1本で武道館を制圧することができる!』というコマがありましたけど、「制圧」とはなんとカッコいい表現だと思いました! そしてあいみょんのミュージシャンとしての凄味を感じ取りました!
え:私も今回の辻説法に出て来た歌を全部聴いてみたんですけど、いろんな内容の歌を歌ってはるねんなあと思いました。今って恋愛の歌が多いと思うんですけど、それだけじゃなくて、飛び降り自殺をした女の子の歌とか、女性のストーカーの人の歌とか、そんな過激な歌もある一方で、お父さんが昔に恋愛したのを暗示させるような歌とか、いろんな幅広い内容の歌を作っている人で凄い人やなあと思いました。
カ:確かに、こんなに振れ幅のある歌手だとは知らなかったし、予想外でした!
え:あいみょんは、どんな事柄でも自分の作品に落とし込める歌手なんだと思いました。【二人だけの国】の「ナンマイダーナンマイダー」も凄かったです。
カ:えみりんさんは【貴方解剖純恋歌~死ね~】は聴きましたか?
え:はい、聴きました。怖いなあって思いました(笑)
カ:確かに、歌詞は怖いですねぇ。
え:ホントもう歌詞を見てビックリしました。「あなたの両腕を切り落として 私の腰に巻き付ければあなたはもう二度と 他の女を抱けない」とか、ストーカーの次元を超えてるよって思いました(苦笑)
カ:ところが、見事なまでにポップスになってるんです。歌詞は過激でも、私はラブソングに聴こえました。
え:なるほど。
カ:「死ね」という言葉にここまで愛情を感じるとは思わなかった。それが痛快!それがカッコいい!私はこの曲だけ連続で聴いちゃったな(笑)
皿:この曲は音楽番組で紹介されていたときに僕は聴きましたね。あいみょんの初のレコーディング音源で、これでインディーズデビューしたんですよね。紹介していた音楽番組は「関ジャム完全燃SHOW」だったかな。
カ:えー、この歌が、地上波で放送できたんですね!
皿:番組で関ジャニ∞の横山くんとかが「すごいなこれ!」ってビックリしてましたよ。
カ:漫画の中では『事情があって説明が出来ない』って描かれてましたけど、確かに、文字にすると過激な歌詞でしたよ。
え:あと、やっぱりあいみょんの「声がいい」と思いました。ハスキーで耳に心地良い声質をしてはって、声量もあって伸びやかな声で。よしりん先生があいみょんさんを聴いてはるって初めて知って、私も聴いてみてこんな凄い歌手の人がいてはったんやなあと驚きました。
◆◆◆
た:『コロナのせいではなく大人のせいで、子供たちや若者たちは入学式や卒業式も無く・・・』と描かれていましたが、よしりん先生も『子供たちや若者たちに対して申し訳なさでいっぱいになるのだ』と述べられていましたが、これは本当にそうやなと思いました。僕らは入学式も卒業式も夏休みも、学生時代は当たり前にありましたけれども、今は甲子園に向けて頑張ってても、大会が中止になったり・・・。
皿:怯えた大人たちの勝手な都合で、子供たちや若者に皺寄せが来ているんですよね。
た:新型コロナが流行りだした頃に「コンテイジョン」という映画を観たんです。この映画は致死率の高いウイルスのために混乱が起きるという話なんですけど、若いカップルが出て来て、みんな外に出られなくなってしまったから家に閉じ籠って、そのカップルもお互いに会えなくなっていたんですよね。最終的にはワクチンが出来るんですが、数が限られているからランダムに抽選で順番が決まるという形になり、そのカップルの女の子の方が、そのワクチンを結構何か月か待たないといけないような状態になるんです。父親が「ワクチンは何日後には打てるからなんとかなるよ」と言うんですけど、その女の子は「それでも失った時間は返って来ない」というようなことを言い返すんです。
皿:なるほど。
た:この映画の中では致死率の高い強毒性のウイルスが脅威になっていたから仕方がない面があったと思うんですけど、今回の日本でのコロナに関しては、弱毒性のウイルスに対する過剰な騒ぎのせいで、子供たちや若者たちが失ったものは本当に大きいなと思いますね。
◆◆◆
た:『あいみょんの無観客ライヴをネットで見た』というコマがありましたが、無観客ライヴって今結構増えてると思うんですけど、僕の好きな「チリヌルヲワカ」も最近、無観客ライヴをやっているんですよね。例年なら5月くらいに新しいアルバムが出て、そこからライヴツアーをするんです。僕がライヴを見に行ったときも、バンドメンバーがMCで「本当にうちのバンドはお客さんが予定を立てやすいバンドだと思います」って言ってたんです。ところが今年はそのサイクルも途絶えてしまった。やっぱりちょっとでもお金になるようなことをやらないと活動も出来ないから、無観客ライヴは苦肉の策だと思うんですけど、客席に誰もいないところに向かってライヴで歌ったり演奏したりしているアーティストの人って一体どんな気持ちなんかなあって思います。
皿:コールアンドレスポンスも何もないですもんね。
た:これはだいぶテンション下がるだろうなあと思います。ただ、こういう無観客ライヴの利点を上げるとすれば、会場が東京だけやったとしても、ネット配信やからお金を払えばどんな地方でもすぐ見られるっていうところですかね。
皿:僕の好きなアーティストの中にも、この風潮の中でコロナ脳みたいになっちゃっている人が多くいて、凄くガックリきてるんですけど、でもそのアーティストも無観客ライヴをやるって言ってて、それはスタッフを食わせていくために仕方がないところもあるでしょうし、会場側がやらせてくれなかったりするので事情も分かるんですけど、やっぱり実際にライヴを見に行って、そこで観客とミュージシャンのコールアンドレスポンスがあったり、拳を突き上げたりするとか、そういう熱気も「込み」なのが本当の「ライヴ」ですからね。
カ:本来ライヴは反響が見えてナンボなんでしょうね。
◆◆◆
皿:今回はあいみょんのことを取り上げる回でしたけど、途中でちょっと甲斐よしひろさんのことも描かれてましたよね。
カ:そうそうそうそう!
皿:初期のゴー宣でも、よしりん先生と甲斐よしひろさんのエピソードは何度か出て来たので、懐かしいなあと思いました。
カ:小林よしのり先生と甲斐よしひろさんが、小・中・高と一緒だったというのは知らんかったなあ。
皿:そうですね。ゴー宣で以前描かれてて、今回の辻説法でも描かれてますけど、よく出て来たエピソードは、無線部で甲斐さんがギター弾いていたっていうエピソードです。確かその後も音楽のコンテストに行って、その時にチューリップがいて・・・というエピソードも昔ゴー宣で描いてましたよね。
カ:ありましたね。
皿:『わしもシンガーソングライターになろうと思っていたんだが』ってコマがありましたけど、よしりん先生、昔のライジングの生放送とかでギター弾いて歌ってましたよね。甲斐さんの【HERO】とか【安奈】とか、あとはAKB48のフライングゲットとか・・・。
カ:よしりんの歌、めっちゃうまかったです!!
皿:また「オドレら正気か」でギター弾きながら歌ってくれないかなって思ったりするんですけどね。
カ:ホンマですね!コロナが落ち着いて、諸問題が片付いて一段落したら、「生放送で一曲歌う」をやって欲しいです。
皿:『あいみょんのハスキーな声質が、吉田拓郎や浜田省吾を思わせる響きがあって』というコマがありましたけど、よしりん先生の世代が高校の頃に吉田拓郎さんに憧れてギターを弾いて作詞作曲したりしてたっていうのも、この世代の「あるある」ですよね。別にプロのミュージシャンになっていない人もそんな人がたくさんいた世代ですし。僕もよしりん先生と同年代くらいの世代のミュージシャンが凄く好きなので、THE ALFEEとか、山下達郎さんとか、竹内まりやさんとか、中島みゆきさんとか、ユーミンとか。その人達と音楽の体験が同じ世代やから共通してますからね。
た:なるほど。
皿:確かあいみょんも、お父さんがPAエンジニアで音楽の仕事をしていたから、その影響で音楽に触れて育ってるんですよね。そのお父さんが浜田省吾さんのファンだったみたいなので、声質がハスキーなところが彷彿とさせるだけじゃなくて、お父さんを通じての影響もあるのかなって思いました。
た:へえー。そうだったんですね。
◆◆◆
皿:僕が今回のよしりん辻説法を読んで一番刺さったのが『たかが風邪レベルの弱毒性のコロナに怯えて、高齢者にうつすから若者を自粛させろって、とても大人の意見とは思えない!』ですね。新型コロナが発生して、まだ新型コロナの毒性の程度についてよく分からなかった頃は、警戒する気持ちはあってもおかしくないと思うんですけど、それからデータが出てる訳ですからね。日本でのコロナのデータを見たら、一般的な風邪と大して変わらないというのは一目瞭然ですからね。
カ:それで子供たちの青春を奪ったのだから・・・、サヨク文化人は「戦争が若者の夢を奪った」とか言うじゃないですか?だったら「コロナ恐怖症が若者の夢を奪った」と同じように言えよ!!
た:最後のページの『人間は一日一日が大切で、春夏秋冬の全てに思い出を刻みながら、明日に希望を抱いて過ごしていくものだろう』というコマに僕は共感しました。
カ:歌の歌詞のようだ。
た:本当に、何が原因でいつ死ぬかも分からないのが人生ですけれども、その為にも一日一日大切にせなアカンなと思って生きてるつもりなんで。まあ、そうは言っても毎日毎日気合を入れている訳でもないんですけど(苦笑) まあでも気持ちの上ではそういうふうに思っているので、このコマは一番染みましたね。
カ:以前、ホームページ上でコロナ自粛反対を表明したら「カレーさん、コロナで死ぬ覚悟はできていますか?」と問われたことがあったんです。私が言いたいことは「自分たちの日常に誇りを持とうぜ」ということなんです。
た:はい。
カ:仕事はもちろんのことですが、花を愛でたり、旅行に行ったり、人と関わったり。心を動かしながら日常を回すことは、巡り巡って知らない誰かの日常に繋がると思います。人と違う特別な才能は無かったとしても、人と違う特別な行動をしなかったとしても、自分なりに日常を生きること自体、立派な『公』だと思うんです。
え:最後の方のページで、よしりん先生が子供たちのことを思って涙したっていうところ。こういうのを読むと自分もジーンときて、よしりん先生って情の深い人やなあって改めて思いましたね。
カ:同感です。
え:薬害エイズで戦われたときのことをちょっと思い出しました。こういう思いがよしりん先生を動かす力なんやろうなあって思いました。
カ:私も小林よしのり先生の子供たちへの思いに触れて涙が出ました。今週のよしりん辻説法自体が、一曲の歌のようでした。
皿うどん (水曜日, 12 8月 2020 19:56)
>和ナビィさん
いつも御感想ありがとうございます。
「忌いマシーン!」のインパクトは凄かったですよね。
そして、甲斐よしひろさん、左利きなんですよね。
ビートルズのポール・マッカートニーが左利きだったから、
世のギタリストを目指す左利きの人は憧れたのでしょうね。
ポールは基本ベーシストでしたが。
後はジミヘンとかトニー・アイオミとかですかね。
シンガーソングライターは才能の塊のような人だと思います。
あいみょんのメンヘラ女性の歌はインパクト強烈でしたが、
あいみょんはそれだけに留まらない幅広さを持っていることも凄いですね。
今回もコロナ騒動に関する痛烈な提言も込められていましたが、
どのコマも印象深く、そしてメインテーマであるあいみょんのことに繋がっていて、
カレーさんも仰っていましたが、漫画全体が歌の調べのようでした。
戦争論で「死者も含めた民主主義」を提示し、それから歴史を軸にして子供たちや若者のことを見据える視点を包括しているのでしょうね。その萌芽は薬害エイズとの戦いの時だったのかもしれません。
和ナビィ (月曜日, 10 8月 2020 23:46)
出、出ましたーー! 初出荷よしりんご「忌いマシーン!」。
マシーンがただの機械ではなくて、ご自身がジェット噴射付きのマシーンと化すとは、意表を突かれました。イヒョー!;;。
縦線の入った血走った?目とイナズマの如きギザギザ触覚が特に!。
眉間に黒々と書かれた「忌」の文字が効いています。
シンガーソングライターって当時とても流行りました。自分の言葉をメロディーに乗せて自分の声で歌う、なんてスゴイ能力なんだ!と思いました。だって100%自分から溢れだしたものなんですもの。
左利きでギター弾いて歌う若き甲斐よしひろ、カッコいいですね。「歌手は声質・声の個性は天から授かるもの」は全く本当です。心を掴むシンガーソングライターって文字通り天才なんだと思います。
そして「巫女の才能は女性シンガーには重要なものなんだよ」という言葉に深く肯きます。「降霊」させてなり切って歌う---鬼気迫るものを感じます。(それにしてもメンヘラ女の顔のバリエーション怖いぃぃ;)
最後の「若者の活力を奪っているのは、不必要に怯える大人のせいなんだ!」というページは本当に切なく取り返し付かない、と感じました。どのくらい若者・子供達から大切なものを取り上げてしまっていることか。恣意的にこの禍を作り出し長引かせているおとな達の浅ましさよ!。
いつだってよしりんが心底愛し心配し想っているのは、「子供達・若者=これからの世代・未来」なのだと思います。