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週刊SPA!2月9日号 ゴーマニズム宣言 第113章 「超過死亡とウイルス干渉」

超過死亡とウイルス干渉


 

タッチ&ゴー

このコーナーでは『ゴーマニズム宣言』の最新話を読み終えた読者が、間髪入れずの「タッチ&ゴー」で感想を語り合います☆

《収録参加》

え:えみりん

カ:カレーせんべい

  

《収録》

2021年2月2日

  

週刊SPA!2月9日号

ゴーマニズム宣言 第113章

 

超過死亡とウイルス干渉

 

 

 

カ:私がずっと興味津々だった「ウイルス干渉」がテーマのゴー宣です!待ちに待った回です!

 

 

え:今週のゴー宣ではいくつかグラフが掲載されていますが、中でも「インフルエンザの感染者数と新型コロナの感染者数がものの見事に入れ替わっているグラフ」が分かりやすかったです。

 

 

カ:これはすごかったね! 衝撃のグラフでした!

 

 

え:やっぱりウイルス干渉が起きて、インフルエンザの流行が抑えられたんだなと思いました。

 

 

カ:客観的な数値に基づくグラフで見たら、クッキリ、ハッキリ分かりましたね。

 

 

え:驚きました。

 

 

カ:2020年の1月と2月なんて新型コロナのPCR検査などしていなかったわけだから、おそらくインフルエンザの感染が急激に減少した時期に新型コロナはまん延していたんでしょうね。

 

 

え:このグラフって専門家の人は見ないのかな?知らないのかな?

 

 

カ:確かにそれが不思議に思いますよね。少なくとも《2020年1月にインフルエンザ感染者数が激減した理由は「感染予防策」では無い》というのは事実であり、真実です。

 

 

え:インフルエンザの感染者数のグラフは例年とは違う動きなのに、感染予防は例年通りでしたからね。

 

 

カ:やっぱり「ウイルス干渉」が起こったのだと考えるのが自然だと思います。ただ・・・

 

 

え:ただ?

 

 

カ:もし2020年1月から、知らず知らずのうちに新型コロナが流行していたのだと仮定すると、なぜ2020年6月の時点で東京の抗体保有率が0.1%だったのでしょうか?そこが私の中では矛盾します。

 

 

え:いやいや。それは、日本人は自然免疫が強くて、自然免疫のみで新型コロナを撃退したので、抗体ができなかったという話ではないでしょうか?

 

 

カ:なるほど、そうかもしれません。しかし、そうじゃないかもしれません。

 

 

え:何が引っかかりますか?

 

 

カ:えみりんさんがおっしゃった話が真実だとすると「日本人は新型コロナに感染しても抗体はできない」ということになります。つまりこの先、抗体検査をしても抗体陽性率は0.1%のまま・・・とまでは言わないまでも、まぁ、抗体陽性率は10%や20%にはならないということです。つまり集団免疫は日本では不可能と言うことになります。

 

 

え:カレーさんは抗体陽性率が上がっていくと考えていますか?

 

 

カ:自然免疫で処理できているとすれば、それも難しいですよね。ただ「新型コロナウイルス感染症回復者のほとんどが6か月後も 抗ウイルス抗体および中和抗体を保有している」という研究結果をニュースで見たことがあります。「抗体陽性率は感染者数に連動している」と私は考えているので、また集団免疫の獲得が理想だと思っていたので、どうしても引っかかるわけです。

 

◆◆◆

 

え:細胞の受容体の絵があって『人間の細胞から見れば、去年はインフルエンザよりも、新コロウイルスに必要性を感じて、新コロこそ受容したと考えた方が妥当だろう』と描かれていましたが、細胞がウイルスを選んでるってことですか?

 

 

カ:【コロナ論】でも描かれていましたが、そういうことなんですね。

 

 

え:『主体をウイルスに置くか、細胞に置くかで、考え方が変わってくる』というわけですね。

 

 

カ:私が今までなんとなく抱いていたウイルスに対するイメージというのは、「ウイルスはスパイク部分で細胞をガリガリ削って無理矢理、細胞内に侵入する」というイメージでした。

 

 

え:私もだいたいそういうイメージでした。

 

 

カ:ところが細胞の受容体の方がウイルスを招き入れているとは、【コロナ論】を読むまで知りませんでした。

 

 

え:新型コロナウイルスが人間にとって必要なものと判断して招き入れているわけですよね。

 

 

カ:不思議ですよね~。すごいな。『ウイルスは人類の進化にとって必要なのだ』というのもロマンを感じます。

 

◆◆◆

 

カ:『新コロは、先に流行していたインフルを蹴ちらして、人間の細胞をぶんどってしまったように見える』とありましたが、これがウイルス干渉なんですね。

 

 

え:インフルエンザよりも新コロの方が弱毒性なのだから、ぶんどってくれた方が良いことですよね。

 

 

カ:このウイルス干渉の話は、どんどん仮説や想像が膨らんで、なんだか未来や希望を感じます!

 

 

え:ウイルス干渉は「コロナウイルスに感染している間は、他のウイルスには感染しない」ってことなんですかね?

 

 

カ:その点は私の前々からの疑問だったんです。しかし今週のゴー宣を読んで改めて思ったのですが、ひとたび新型コロナに罹ってしまえば全快した後でも、インフルエンザには感染しないのかもしれない。

 

 

え:どうしてそう思ったのですか?

 

 

カ:『ウイルスに感染すると、免疫細胞を活性化させて感染を抑制するたんぱく質「インターフェロン」が体内に生み出され、他のウイルスに感染しにくくなる』と書いてあったので、もしかすると感染して完治した後もしばらくその状態が続くのかなって思ったんです。

 

 

え:だけど、武田真治さんは、新型コロナに感染した後に、インフルエンザにも感染しましたよね?

 

 

カ:あーーー、ま、そうなんですよね。それが「レア」なのか「スタンダード」なのかですね。

 

 

え:ウイルス干渉が有効な期間とは、感染中なのか、感染した後もしばらく続くのか、どうなんでしょう?

 

 

カ:私はこのような仮定を立てていたんです。「例年のインフルエンザ感染者数1000万人」=「今年の新型コロナ感染者数とインフルエンザ感染者数を足した数」になるはずで、「ウイルスに感染する人の数は一定である」という仮定です。たとえるなら「ウイルス同士の感染イス取りゲーム」と想像してみてください。だからもし2021年度のウイルス感染者の総数が激減していたなら、それはイス取りゲームのイスが減ったということになりますから、その原因は「感染予防策が功を奏した」と考えて良いと思っていたんです

 

 

え:その考えは、今は違うのですか?

 

 

カ:今、新たに思い付いたのは「色んなウイルスがまん延した方が、1つのウイルスの爆発的流行は抑えられるんじゃないか?」という仮説です。

 

 

え:ほう。

 

 

カ:たとえば2020年は【鬼滅の刃】が爆発的な流行をしたじゃないですか?

 

 

え:え、なんの話ですか?(笑)

 

 

カ:【鬼滅の刃】があれだけ独り勝ちしたのは、他に対抗馬が無かったからなんです。

 

 

え:そうかな~。

 

 

カ:1つの作品に人が集中すると、普段は映画館に行かない人も足を運んでしまうんです。

 

 

え:それはちょっと分かる(笑)

 

 

カ:芸能プロダクションが、女優やアイドルをゴリ推しするのも、常に1人なんです!!

 

 

え:はい(笑)

 

 

カ:他に同時並行で売り出すと分散されてしまうから、流行というムーブメントが起きないわけです!

 

 

え:うん、それで?

 

 

カ:ここで真面目な話に戻すと「毎年1000万人もの感染者を出すインフルエンザを、ウイルス干渉によって阻んだ新型コロナですが、別に、新型コロナの感染力が年間1000万人に及ばなくても可能ではないか?」と思うんです。

 

 

え:あー、なるほど。

 

 

カ:つまりウイルス干渉という現象で、ウイルス同士の共倒れを狙えるんじゃないかって思いました。

 

◆◆◆

 

え:じゃあ、私も疑問点を言ってもいいですか?

 

 

カ:もちろんです!どうぞ、どうぞ。

 

 

え:人間の細胞の受容体がウイルスを招き入れているという話ですが、それではウイルス自体の感染力は無いってことになりませんか?

 

 

カ:いや、そうではなく、「受容体に招き入れやすいウイルス」かどうかが感染力になるということだと思います。

 

 

え:うーーーん。受容体というのは、常にウイルスを招き入れようとしているんですか?

 

 

カ:自分達に足らないモノを入れようとしているのかな。もしかすると、それ自体が進化への本能なのかもしれない。

 

 

え:インフルエンザに感染しないように新型コロナを招いたのかな?

 

 

カ:インフルエンザとて、招かれて細胞内に入るということは、細胞にとっては必要なものと判断されたわけでしょうね。

 

 

え:毎年1000万人もいるですもんね。

 

 

カ:免疫機能を高めるために招くのかな?

 

 

え:でも、そもそもウイルスを細胞に入れなければ、免疫を鍛える必要も無い気もしますが。

 

 

カ:受容体がウイルスを招き入れることが「必要なことと判断した」からなのか、それとも「イレギュラーなバグ」であるのか、まだ私は考え中です。

 

 

え:コロナ論が発表されるたびに、一つずつ理解できるのかもしれませんね。

 

 

カ:そうですね。いずれすべての真実が判明したときには「バカ丸出し」で大恥かくことにはなるのでしょうけど、それでも後出しじゃんけんや分かったフリはせずに、疑問点は気楽にしゃべっていきましょう。

 

◆◆◆

 

え:よしりん先生は今週もいろんなマスクをしてましたね。

 

 

カ:これが毎週の楽しみです。

 

 

え:バットマンの悪役ベインのマスク、書くのは大変やったろうなぁ。

 

 

カ:流石えみりん画伯、そういうところに目が行くわけですね。

 

 

え:2つのマスクは何ですか?

 

 

カ:あぁ、これは「まぼろし探偵」ですよ。戦後まもなくのキャラクターです。ま、知らんけど(笑)

 

 

え:探偵なのにマスクしてるんですか?

 

 

カ:これは目立たないためにマスクをしているんでしょうね。

 

 

え:いや、かえって目立つでしょう。

 

 

カ:ま、実際にいたらメチャクチャ目立ちますね。本末転倒はいなめないですね。

 



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コメント: 1
  • #1

    和ナビィ (月曜日, 08 2月 2021 13:51)

    「コロナ論2」の最終章は文字通り圧巻。ウィルスのイメージが変わりました。「な、なんだこれは?!」でした。スケールがまるで違う;;。

    ライジングで下記の番組を知らせて下さった方がおられます。早速予告編を見たら、どう語られるのか興味津々の内容です↓。まずは取り急ぎお知らせまで。

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    ヒューマニエンス「“ウイルス” それは悪魔か天使か」

    2月11日(木) [BSプレミアム] 後8:00
    https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/trailer.html?i=27816

    出演者ほか

    【司会】織田裕二,藤井彩子,【出演】高橋源一郎,【解説】武村政春,石野史敏,【語り】藤井千夏

    内容

    世界で猛威をふるう「ウイルス」。多くの人に死をもたらす悪魔的存在だ。しかしこのウイルス、人類進化の根本に深く関わる天使の側面も持つことがわかってきた。例えば、哺乳類の胎盤に欠かせない遺伝子PEG10は、恐竜時代に私たちの祖先に感染したウイルスがもたらしたものだという。さらに人間の象徴、脳の進化にもウイルスが関与していることが明らかになってきた。ウイルスは天使か悪魔か?数億年の時空を超えて妄想する。

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