赤旗よ、弱者設定が違う
タッチ&ゴー宣
このコーナーでは『ゴーマニズム宣言』の最新話を読み終えた読者が、間髪入れずの「タッチ&ゴー」で感想を語り合います☆
《収録参加》
え:えみりん
カ:カレーせんべい
《収録》
2021年2月9日
週刊SPA!2月16日号
ゴーマニズム宣言 第114章
赤旗よ、弱者設定が違う
カ:今週のゴー宣では、しんぶん赤旗が『コロナ論』を批判してきたことに対して、小林よしのり先生が回答をされました。
え:私は毎週ゴー宣を読んでいるからかもしれませんが、今週のゴー宣は、よしりん先生が今まで述べてきたことの「おさらい」のように感じました。
カ:確かに「おさらい」という内容も多かったですね。ところで、えみりんさんは「しんぶん赤旗によるコロナ論批判の記事」はお読みになりましたか?
え:はい、読みました。世界のゴー宣ファンサイトに赤旗のスクラップ記事を掲載してくれてたので、それで読みました。
カ:赤旗の記事を読んで、どのように感じましたか?
え:「しんぶん赤旗は『コロナ論』を読んでいない」と感じました。
カ:そうですよね!私も同感です!あの批判記事の一番の問題は、小林よしのり先生の『コロナ論』を読んでないことですよ!
え:もしも「コロナ論」を読んでいたとしたら、本の中で述べられていた論点に触れながら批判をするはずですよね。ところが、そういうのは一切感じられなかった。
カ:あの批判記事は「しんぶん赤旗としての政治的アクション」だと私は感じました。つまり批判の動機が「批判をしたというアクションだけが目的」だと思います。
え:あーー、そうかもしれない。
カ:「真実の為に、この意見に反論したい」という意志を全く感じない記事でした。
え:なんか「パフォーマンスとしての批判」ですね。
カ:そうそう、まさにパフォーマンスです! 赤旗に限らず「パフォーマンスの言葉」ってニオイがして分かりますし、全く心に響かないものです。
え:そんな批判記事にもよしりん先生は丁寧に反論を書いたわけですね。
カ:そこがすごい! 最初のページで小林よしのり先生は『しんぶん赤旗が「コロナ論2」の批判をしてくれている』『とてもありがたい』と述べていたのに感銘を受けました!
え:『公然と批判されると、なぜ伝わらないかが分かるからありがたいのだ』ともおっしゃってましたね。
カ:やっぱり「完全スルー」されることが一番つらいですよね…。
え:たとえ自分に対する批判であっても、取り上げられることの方が良いわけですね。
カ:スルーや無視をされたのでは、建設的な事には何も繋がらないです…。
え:今回のゴー宣の反論を受けて、しんぶん赤旗がもう一度、反論記事を載せることはあるのでしょうか?
カ:残念ながらそれは無いと思います。「パフォーマンスの言葉」を用いる人はそもそも議論を望んではいないからです。
え:もし今週のゴー宣の内容を受けて、赤旗が反論記事を載せたら、カレーさんは評価しますか?
カ:はい。その時は赤旗を評価します! 仮に意見が異なっていたとしても、真実を探求し、議論を望むということであれば、その姿勢を大評価したいです。
え:でも、赤旗は議論なんてしなさそうな気がする(苦笑)
カ:しないでしょうね。その場合、今週のSPAゴー宣の内容は赤旗に掲載されることはありませんから、赤旗の購読者に対して「コロナは大したことないなどと放言を吐いてる小林よしのりを、ビシッと一喝してやった」というアクションだけが残るというわけですね。
え:私は、赤旗の批判記事に「真剣さ」を感じなかったです。「なんかちょろっと言っただけ」と思いました。
カ:そうか。「真剣なコロナ脳」ですら無いわけだな。
え:むしろ「真剣なコロナ脳」の方がタチが悪い気がしますが(苦笑)
◆◆◆
カ:赤旗は『科学的根拠を持たない放言はすべきじゃない』と批判していました。これを受けて今週のゴー宣では、アメリカ科学誌の「サイエンス」に掲載された『新型コロナは10年後には普通の風邪になる』という論文を引用されていました。
え:『ましてや日本では、もう「インフル以下」を証明するデータが出ており、「普通の風邪」になるのに、10年もかからない』と述べていますね。
カ:確かに、今の時点でもう「普通の風邪」だと肌で感じます。そしてデータを見ても、少なくとも「インフル以下」であるという証明はすでに出ていると思います。
え:「日本では」という条件はあるかもしれませんが、10年もかからず「普通の風邪」になること、実感とデータで分かりますよね。
◆◆◆
カ:今週のゴー宣で『新型コロナによる死者の平均年齢は79.3歳。日本人の平均寿命は84.1歳』と書いてあって少し驚きました。要するに新型コロナは「平均寿命よりも5年早く死ぬだけのウイルス」ということですよね。
え:そういうことになりますね。
カ:私の父は昨年10月に死にましたけど79歳でしたが、79まで生きりゃ、そりゃ寿命でしょうよー!
え:だけど赤旗はこの平均79歳で亡くなる基礎疾患のある老人を「弱者」と認定して、「小林よしのりは酷い人間だ」って言ってるわけですよね。
カ:その小林よしのりが「弱者」だと認定しているのは、コロナ自粛によって失業する人や家庭内暴力を受ける人、そして貴重な青春の時間を奪われた子供達や若者なんですね。
え:そしてホームレスになる人や、自殺をしてしまう人もね。
カ:赤旗は、仮にも共産主義に理想を見たのであれば、「弱者救済」を目指して欲しいですよ!!
え:見方が浅いんかな。
カ:まさか本当に「79歳の老人と子供や若者の命が平等」だと思っているのかな?
え:若い人が死ぬ方が可哀想です。
カ:単純に「これから生きるべき時間」で考えても、若者の命の方が価値があるに決まってるやん!
え:そうですね。
カ:もちろん「弊害のない範囲でお年寄りを守る」という事なら私だって賛成ですよ。ところがコロナ自粛は経済に大打撃を与えて、失業者や自殺者を増加させるという、とんでもない弊害を出しているわけだから、そんなの認められないです。
◆◆◆
え:今週のゴー宣に『時間の心理的長さは年齢に反比例するという説がある』と書いてましたが、確かに子供の頃の方が時間を長く感じましたよね?
カ:それは確実にありますね。私は今年42の「ド中年」ですけど、最近時間が経つのがメッチャ早いですもん!
え:私も早い、早い(笑)
カ:たとえば私の直近5年間は時間が経つのが早かったけど、子供の頃の5年間なんて、小学6年生が高校2年生になるんだから、メチャクチャ濃密な時間でしたよ。
え:79歳と84歳なんて、さらに時間が経つのが早いのでしょうね。
カ:だから「子供の時間」と「中年の時間」と「老人の時間」は価値が同じではないんですよね。これは別に放言でもなく、事実であり、平等な話です。
え:コロナで自粛した1年間、子供は大人たちよりも、もっと長く感じることでしょうね。
カ:今、私はAmazonプライムで【ハイキュー!】という高校バレーボールのスポーツアニメを見ていますけど、物語の主人公たちは1日1日が必死で、凝縮された練習をしながら全国を目指しているわけです。現実にもそういう高校生は沢山いるわけで。それなのに理不尽な社会によって、目標を奪われていることを思うと、心が苦しいです。
え:夏の甲子園も中止になりましたしね。
カ:高校生の運動部って、同じメンバーで戦えるのはたった1年間だけなんです。上級生から毎年引退していくわけだから。つまりもう二度と同じチームでは戦えない。
え:そう思うと怒りたくなりますね。
◆◆◆
え:この前、外歩いてて、マスク2枚重ねをしている人を見かけました。
カ:ほんまに!?
え:外国の人やったけど、モーニングショーに影響されたのかな?
カ:その外人、日本語堪能なんやな(笑) それにしてもマスク二枚重ねかぁ。もしかすると外国人ということで日本人に差別されて仕方なくやってるのかな?
え:いや、他にも外国人が4、5人集団で歩いてて、その人だけがマスク2枚重ねをしてました。
カ:コロナ恐怖症の外人さんだったんですね。今週のゴー宣では、よしりんが「マスク10枚重ね」をやってますけどね(笑)
え:息でけへんやん!窒息するやん!(笑)
カ:その隣のコマは鳥人間みたいな絵ですね。私は知らないけど、こういうキャラがいるのかな?
え:これは昔のヨーロッパのお医者さんの格好じゃなかったかな。
カ:あっ。そうなの?私は全然知らなかった。
え:知らん人が見たら「なんやこれ?」になりますよね。
カ:映画に登場するカッコイイキャラだと思ってました(笑)
◆◆◆
カ:欄外コメントの『老人だって女性や子供を犠牲にして延命したいと思うのだろうか?自分の命が一番大事というコロナ脳が、老人を利用しているだけじゃないか?』という言葉には考えさせられました。
え:老人は、コロナで自粛することによって、失業者や自殺者が増えたり、色んな問題が新たに発生することは知っているのかな?
カ:それは「老人は」と限定するのはいささか酷です。日本の社会の大多数が「見ようとしていない」わけですからね。
え:モーニングショーみたいな番組を見てたら分からないのかな。
カ:だからお年寄りだって「現実を知る機会」さえあれば、女性や子供が犠牲になることは望まないと私も思うんです。
え:ただ、そういう報道よりも恐怖を煽る番組ばっかりなのが問題ですね。
カ:さきほど父親の話が出たのでちょっと思い出しましたが、オヤジは「もし、誰かを殺せば自分の命が助かるならば殺す。2名でも殺す。だけど、それが子供や若者だった場合は、あきらめて自分が死ぬ」って言ってました。
え:自分の子供ではなくて、他人の子供ですか?
カ:そうそう、他人の子供です。私がその話を少年の頃に聞いたときは「そんなもんかなぁー」くらいにしか思いませんでしたが、今となっては完全に同感です。自分の命のために他人を殺すエゴイズムがあったとしても、子供や若者、そして女性を殺してまで生きたい命とは思わないですよ。
え:なるほど。
カ:だから社会は、「コロナ自粛」が子供や若者や女性を殺しているという「加害者意識」に結びついていないのだと私は分析します。
え:確かにその事実が周知されたら、意識も変わると思う。
カ:そういうことです。今は自分たちが加害者だってことが結びついていないだけ。これは社会全体がね。
え:加害者意識に結びついている人は「子供や若者に申し訳ない」って気持ちになりますよね。
◆◆◆
カ:そして『老人が延命するために若者の活力を奪うなんてことは、醜悪以外の何物でもない!!』という言葉は重いですね。
え:その隣のコマ『すでに人生を謳歌した老人は寿命が来たら生に執着せず、若者に次の世を託すのが役割』と書いていますが、よしりんの絵がちょっと面白かったです(笑)
カ:よしりん、死んじゃったねぇ(笑) でもこんな表情を見たら、心から手を合わせると思うよ。
え:『コロナ脳の者たちは「弱者設定」が完全に間違っているのだ!』とありましたが、そもそもコロナ脳の人たちは自分が死にたくないだけじゃないんですか?
カ:いや、私は必ずしもそうは思ってないんですよ。
え:そうですか?
カ:いわゆるコロナ脳の人たちは「新型コロナでこの世の終わりが来る。しかし今ならば、その悲劇は回避可能なのだ!危機感を共有しなければダメなのだ!」と信じているのだと思います。
え:コロナ脳の人たちも、自分のためだけじゃなくて、人のためという考えがあるということですか?
カ:私はいわゆる「コロナ脳」の人が必ずしもエゴイストばかりではないと思ってます。ただし「思考停止」をしているとは思いますが。
え:ノストラダムスの大予言を信じた人と同じようなものなのかな?
カ:まさにそうですね。「マスクをして、ソーシャルディスタンスをしているから、居酒屋に行かないから、この程度の死者で抑えれているのだぁ!」と信じちゃっているのでしょう。
え:だけど、人なんて毎日沢山死んでますよ。色んな病気で沢山死んでいますよ。
カ:「俺たちがこんなに懸命にコロナに警鐘を鳴らしているからこそ、この程度で抑えられている。そんな俺たちの努力や苦労も知らず、何がインフル以下だ!何が普通の風邪だ!放言ばっかり言うな!!」って気持ちでしょうね。
え:じゃあ、コロナ脳の人って、コロナ自粛による影響は全く受けていない人たちなのかな?
カ:「コロナ自粛で失業したけど、コロナ脳の人」もいると思いますよ。
え:いやいやいや(苦笑)
カ:ある意味、それはそれでハッピーじゃないかな?「失業したけどコロナじゃあしようがない!コロナになるよりはマシだ!」と思えるわけだから。
え:それでも絶対にハッピーではないけどね。
カ:だからその「真剣なコロナ脳」の人は、自分の命だけが大切なんじゃなくて、人にも感染させたくないって考えていると思います。
え:いやいや。もし真剣にコロナ脳なんだったら、毎日何人が新型コロナで死んで、他の病気や事故では毎日何人が死んでいるのか、そういう事実を知らんのかって言いたいです!
カ:まぁまぁまぁ、それは、確かに、そうですね。
え:事故だって、自分が外に出たら、絶対に遭遇しないとも言えないじゃないですか!
カ:それで今、思い付いたけど、よしりんのギャグマンガで『リスクゼロ一直線』『リスクゼロまっすぐ君』を描いて欲しいね。
え:あはははは。
カ:新型コロナは根絶を目指すし、交通事故をゼロにするために車も廃止する。
え:家に閉じこもっても、日本は地震大国だから外国に行かなきゃ(笑)
カ:いや飛行機だって墜落するリスクがあります。だから空き地の原っぱで暮らすしかない。食べ物は完全なる自然食品。携帯電話や家電も電磁波がリスクあるので使わない。
え:そのリスクゼロ君が行き着く先はどこなんでしょう?
カ:よしりん、このギャグマンガ描いてくれんかなー(笑)
◆◆◆
カ:私は「コロナ脳」という言葉を聞くと、「放射脳」という言葉を思い出すことがあります。
え:原発事故で放射能を恐れる人を揶揄した言葉ですよね。
カ:私は放射能は恐れるんです。なぜなら子供のDNAを傷つけるからです。
え:それは大きな問題ですね。
カ:DNAという生命の設計図に傷をつけることは、日本国民としての種(しゅ)にも影響を及ぼすことだから、それは保守として看過できないです。
え:うん。
カ:だけどコロナに関しては、まぁ、感染者が死ぬだけで済む話じゃないですか?
え:しかもそんなに死なないですしね。
カ:先祖から継承し、子孫へ受け渡すモノを棄損するかどうか。その1点で「コロナ」と「放射能」のリスクは全く違うと私は考えるわけです。
え:コロナに感染して死んでも「自然なこと」だと思います。でも放射能は「自然」とは言えないですよね。
カ:なるほど、そうですね。
え:病気で死ぬのは「しょうがないよね」って思う。だけど誰かに殺されたら「しょうがない」では済ませない。
カ:それもそうですね!「こいつに殺されるために生まれてきたんじゃない!」って思うわさ。
え:だけど自然現象で死んだ場合は「運命」だと思う。
カ:そうですね!「運命と思えるかどうか」が分かれ目と言えます。新型コロナはウイルスと人類との関わりにおいては「運命」であるから、「自然の範囲」として受け入れていいじゃないかな。
え:そう思います。
◆◆◆
カ:ただ、エボラ出血熱のような高い致死率の感染症がまん延するならば、強力な予防策を取るのはやむを得ないと思っています。なぜなら「天皇陛下にうつったらどうするんだ!」と私は思うからです。
え:もしそんなことになったら、大変なことです。
カ:新型コロナに関しては・・・、もし天皇陛下が新型コロナに感染されたとしても「そういうこともあるだろうな」と私は思うわけです。
え:ほう。
カ:エボラやペスト、そして放射能だったらとてもじゃないけどそうは思えない。つまり私にとって新型コロナは『天皇陛下が感染しても「しょうがない」と思える程度のウイルス』なんです。
え:踏み込んだ発言ですね。
カ:もちろん畏れ多いことだと思います。だけど「真剣に考える」と、そういうことも想定してしまいますね。
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