第124話 どす恋!いいなケツ
アニメおぼっちゃまくんの「第124話 どす恋!いいなケツ」の感想対談です。
え:えみりん(女性・茶魔のイラストを描くのが得意)
カ:カレーせんべい(男性・茶魔語を創作するのが趣味)
第124話
【どす恋!いいなケツ】
カ:美ボリンこと中山美亡子が初登場のお話です。
え:茶魔には沙麻代ちゃんの他に「隠れいいなけつ」が100人もいるんですね。
カ:『隠れいいなけつは、さまよちゃんがおっちんだ場合の2軍』と断言したのは爆笑した!これは原作にもなかった過激発言です(笑)
え:アニメ版おぼっちゃまくん、なかなかすごいですね(笑)
カ:今回の話、結論から言えば「原作の方が圧倒的に優れている」と思います。ただ随所にアニメ版の良さもありましたので、その辺りの感想も語りたいと思います。
◆◆◆
え:みぼりんは素直な子だと思いました。また「やっぱり恋愛は押せ押せで行かなきゃダメだな」と思いました。
カ:それこそ「どすこい!」と押し出しで挑むくらいが良いのかもしれないね(笑)
え:みぼりんは好きになったら一直線で、素直な子だと思いました。
カ:みぼりんは何を言ってもめげないのがすごい! そうか、恋愛は「めげちゃダメ」なのかもしれないですね。
え:みぼりんに言い寄られて、茶魔が「女性が嫌いな男」を演じるのが面白かったです。
カ:結局、全部裏目に出ちゃうんですよね(笑)
え:そうそう。嫌いになるどころか、ますます茶魔のことが好きになっちゃうみぼりんの反応が面白かったです。
カ:惚れられたら、もはや何をやっても無駄なんだね(笑)
え:みぼりんが道路を破壊するところはめっちゃ面白い!
カ:どす恋の四股で、道路を破壊するからね(笑)
え:茶魔がイメージする「ケチな男」は完全にズレてましたね。「亀には乗せないけどロールスロイスならいくらでも乗っていい」なんて(笑)
カ:「お前なんかロールスロイスにでも乗ってろ!」は、ケチとは真逆です(笑)
◆◆◆
カ:僕が笑ったのは、最初のお見合いのシーンです。茶魔とお父ちゃまの態度がサイテーで、茶魔が「ぽっくんの目の前に面白いモノがありましゅよ~」と言って、お父ちゃまが指さしながら「顔じゃよぉ~」はあまりにも酷すぎます(爆笑)
え:最低だよね!茶魔もイケメンでもないのに。
カ:あははははは。自分のことは完全に棚に上げてるよね。
え:ひどいよね。でも、みぼりんは茶魔の心を好きになったんだろうね。
カ:そこが不思議なんですよね。自分の顔を見て逃げたり、嫌な顔して遠ざかったりする人ばかりだったのに、茶魔は笑ってくれたから惚れたんですよね?
え:うーーーん。みぼりんは「初めて言われる言葉」に弱いのかな?
◆◆◆
カ:このアニメ版の話、最後のオチが漫画版と全然違っていました!
え:アニメ版のオチは、みぼりんは袋小路君に「かわいい」と言われたことで袋小路君に乗り変えました。袋小路君は女の子に「好き」と言われたことに感激してみぼりんを好きになりました。
カ:このオチ、私は全く気に入らない! はっきり言って怒りすら覚える!!
え:えーー、そうなんですか?
カ:漫画版の話の方が、はるかに良かった!!
え:そりゃ、よしりん先生が描いた結末だもんね。
カ:漫画版では、茶魔がみぼりんに尋ねるんですよ。「どうしたらぽっくんのことを嫌いになってくれますか?」って。
え:ふむふむ。
カ:みぼりんはこのように答えるんです。
『茶魔が2頭身でなくなったら、キライになるかもしれんどす。』
『ほっぺの赤丸がなくなったら、下の歯が2本でなくなったら、ツノがなくなったりしたら大キライどす。』
『だって、うちは・・・今のままの茶魔のすべてが、好きなんどすから。』
え:なるほど「茶魔だから好き」なんですね。
カ:全くその通りなんです! ところがアニメ版では「自分のことをほめてくれた人が好き」になっているんです!!
え:なんだかな~、って感じですね。
カ:それだと「誰でもいい」という話になるやんか!
え:そうよね!
カ:これでは小林よしのり原作とは真逆なんだよ!!
え:「〇〇くんだから好き」というメッセージがなくなりますよね。
カ:その通り!!原作とアニメ版で、メッセージが真逆になってしまった。こんな改変、許されるんですか!?
え:原作者にとっては なんか悲しいよね。
カ:よしりんは、アニメ版のストーリーについては「一切口出ししない」と決めてたんじゃないかな?「作品として別物」としてね。そうじゃないと、精神的に耐えられないよ!
◆◆◆
え:今漫画の方を読んでみましたが、とっても素敵なお話でした。
カ:そうでしょう。そうでしょう。
え:茶魔は本当は優しい子なんですね。
カ:うん!いいなずけを100人から10人に選ぶ場面で、みぼりんの言葉を思い出して、みぼりんを選ぶんですよね。
え:そうそう。
カ:アニメ版よりもはるかに良いストーリーだと思います。
え:そうですよね!さすがよしりん先生と思いました。
カ:小林よしのり原作の方が面白い! これは好みの問題じゃなくて「価値の序列」です。それくらいの良し悪しは分かるさ。
え:アニメはちょっと単純ですよね。
カ:もしかするとアニメは、時間の制約とか、表現の制約があるのかもしれない。そもそも結婚相手を10名に選ぶという設定がダメだったのかもしれない。あと芸能人をモチーフにしたのもテレビではダメだったのかもしれないしね。
え:なるほど。
◆◆◆
カ:ただ、アニメ版おぼっちゃまくんの方はギャグが面白いんです!
え:いっぱい出てきますからね!
カ:ギャグの躍動感とリズム感、可愛らしさはアニメならではの良さです。
え:ハチャメチャな感じがよりしますね。
カ:つまり今回は「アニメ版の良い所」と「アニメの悪い所」が両極端に出た話になりました。
え:そうですね。アニメしか知らない人は損してるかも。
カ:逆に「原作しか知らない人は損してるかも」と言えるかもしれない。そのように思っていただくのが、この対談の意義なんですけどね。
え:なるほどぉ。
カ:100人の裏いいなケツのことを「さまよちゃんがおっちんだ場合の2軍」と言ってのけたアニメ版はやっぱり面白いよ(笑)
え:最初の方でありましたね。
カ:アニメ版が優れたセリフを追加する場合もある。だから油断できない。
え:そうですね。漫画とアニメ、どっちも見る方が違いがわかって面白いです。
カ:はい、その通りです。というわけで、原作を読んだことがある人も、アニメおぼっちゃまくんを、どうか見てみてクリ♪
え:見てクリクリ🌰
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和ナビィ (金曜日, 28 5月 2021 09:39)
この回は見覚えありませんでした。後に小学館から発売されたDVD(おはヨーグルトBOX・こんばんワインBOX)には無いからです。
ここのリンクで初めて見て、仰るように原作との余りの違いに吃驚しました、というか「こんな改変してイーヌか?! ふざけんじゃネーコ!」、よしりん先生の作品じゃないとさえ感じました。
今回の対談はホントに「みぼりん論」じゃなくて【原作とアニメ論】になりましたね。
>カ:その通り!!原作とアニメ版で、メッセージが真逆になってしまった。こんな改変、許されるんですか!?
え:原作者にとっては なんか悲しいよね。
カ:よしりんは、アニメ版のストーリーについては「一切口出ししない」と決めてたんじゃないかな?「作品として別物」としてね。そうじゃないと、精神的に耐えられないよ!
同感です。
BOXのアニメ作品は子供達と繰り返し楽しんでいますが、多少の変更はあれど、原作とのここまでの乖離はありません。数ある中から精選して収録された作品集なのだと今更ながら気付きました。
やはり「小林よしのり」作品そのものには、他者の恣意的な改変を全く受け付けない独特の匂い・香りがあるのだと改めて思います。そう、「立ちのぼる“におい”でわかってしまう」のであります(^-^);。