≪現場からの報告≫コロナ患者受け入れ対応病院の医療従事者の”激務”の正体

しおちゃん (日曜日, 14 11月 2021 00:13)

 

コロナ(covid-19)患者受け入れ対応病院の医療従事者の一人としてコメントします。

 

当院では、救急外来に罹る患者で熱があった時点で「発熱対応」「感染対応」となり、医師、看護師はビニールガウン、N 95マスク、手袋、防護メガネ、キャップ等装着して問診やエコー、心電図、採血等を行います。

 

必要ならば、CT、レントゲン撮影の為、私が所属する放射線科に連絡があり、「発熱対応」として感染防護準備をして検査します。

 

CT装置の寝台や撮影器具にもビニールやシートなどを使用して、患者付着部分が残らないよう使用後はすぐに破棄し、退室後はアルコール消毒で室内清掃をして次の患者に備えます。

 

コロナ陰性や肺炎がないと診断されると、発熱対応解除となり普通対応となります。

 

病棟は、コロナ患者やコロナ陽性ではないが肺炎等のある似た症状(疑似症)の患者の部屋に入る際は「感染対応」して、患者の世話をします。

 

ざっくりですが、コロナ禍初期からこの対応策のマニュアルは今現在も全く変わっておりません。あくまでマニュアルですよ。(ただ、最近は大分雑になってきている感もあり、特に自分)

 

コロナ禍以前の病院の印象の違いを挙げると

・職員全員マスク必着(以前はしてない職員結構いたんですよー)

・入院している患者、基本マスクをさせる(かわいそうー、絶対苦しいよね?)

・ただの熱で病院行ったら、凄い厳重に扱われる

・面会の規制が厳しい(いつ会える?)

・スタッフが凄い頻度でアルコール手指消毒している(皮膚がガサガサ)

 

などが思いつくかな。

 

 

医療従事者の中でも、コロナ患者と接する時間が長いのは圧倒的に担当看護師と主治医・担当医等で間違いないと思います。

その分、職場・世間・身内で様々なストレスを抱えてきたと思われます。

この2年で辞職したスタッフも多いです。

 

 

去年2月、私もダイヤモンドプリンセスの乗客が病院に運ばれて最初に撮影した時などは、かなりビビりました(汗)

同僚もDマットで現地に赴き事後報告などを聞いてたり、続々と入院して来るコロナ患者をみて大変になってきたなと動揺もありました。

 

と同時に、ゴー宣読者なので、もちろんよしりん先生のブログを読んでいたので、かなり冷静でもありました(ありがとう、よしりん!)。

ワクチン未摂取でもこの2年大した事ないっす。

 

 

コロナ禍の全貌を理解すると、何なんでしょう、医療業界も全て滑稽でしかないですよね。

たかがコロナで上記の有様。

 

たかがコロナでこの激務…

批判するなら、コロナ禍を冷静に分析して、なぜここまでの激務になってしまっているか・誰がここまでの激務をさせているのかを理解してから批判して欲しいですね。

 

賃金上げるなら世間から同情されやすい今でしょ!と組合が考えそう〜ってこの「新潟市の医療従事者がコロナ禍の激務を訴えストライキ」の記事を見て素直に思いました。

 

もちろん、コロナ禍で浮き彫りになった医療・介護の体制・環境・待遇は改善していくべきだと思います。

 

私も賃金があがるなら、それはそれで万歳ですけれど、苦しい業界はいくらでもありますよね。

 

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

これは貴重な現場からの報告、しおちゃん、どうもありがとうございます!

 

「コロナ患者の受け入れマニュアル」によって、途方もない医療コストがかかっていると感じました。

それにたずさわる人々の労力は、まさに”激務”と呼ばれるものだろうと想像できました。

 

しおちゃんのおっしゃる通り『誰がここまでの激務をさせているのか』という構造的な過ちを糺すことの方が、ストライキよりも先だろうと思いました!!

(※もちろん賃金改善も重要なことですし、労力に見合った賃金を要求するのは労働者の当然の権利であり、構造的な過ちに対して一石を投じる効果はあるとは存じます。)

 

 

新型コロナに対する過剰な対応は、医療資源の浪費、消耗に繋がっていますね。

 

「新型コロナは特別に警戒するほどの感染症ではない」ということを発信していきたいと思いました。


 

 

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コメント: 6
  • #6

    しおちゃん (水曜日, 17 11月 2021 15:03)

    >>たこちゃんさん

    お気遣いありがとうございます。
    新コロを5類へ!を合言葉に、皆さま耐え忍びましょう!抗いましょう!

  • #5

    たこちゃん (火曜日, 16 11月 2021 17:23)

    カレーせんべい様
    いつもサイトの取り纏め、ありがとうございます。

    しおちゃん様
    マスコミには絶対出てこない最前線の状況をお知らせいただき
    ありがとうございます。
    こういう最前線にいる方の意見が、早く取り上げられるように
    なるといいですね。
    どうかお体を大切に。

  • #4

    マイコー (火曜日, 16 11月 2021 09:31)

    しおちゃんさん、現状をお伝え頂きありがとうございます。合理的でない過剰対応に追われ激務なんて、日本らしいですね…。
    昨日、別の部署の社員が、発熱があるからPCR検査を受けたいとかかりつけの耳鼻科の先生に相談したら、ダメ!と言われたらしいです。副鼻腔炎の炎症による熱だからと。最近の陽性者の激務は、医師の判断が正常になってきたからなのでしょうか。大手に勤めている友人も、社員のPCR受けます宣言の連絡が激減したと言ってました。

  • #3

    しおちゃん (月曜日, 15 11月 2021 11:00)

    「激務」の追記です。

    感染対策をして業務するのは、息苦しい・熱い・毎回の着替えが大変などの影響でパフォーマンスの質(恰好良く言えば)が下がるのは容易に考えられます。当然ミスも増えます。

    看護師の疲弊の問題として別の観点からみると、人員不足による病棟・担当エリアの移動がこのコロナ禍で頻繁に発生しています。
    目まぐるしく職場環境が変わると、業務内容の変化、新たな人間関係等で病んでしまう話をよく耳にします。
    こうゆう話はどの業界・職種でもありますよね。

    私も別職種なので詳細な事まで説明できませんが、補足・訂正などあれば、ここに集う看護師の方々、意見を遠慮なくお願いします。

    モコチさんのコメントにもある通り、「新コロを5類に落とせ!」が早急に実現して欲しいです。

  • #2

    しおちゃん (日曜日, 14 11月 2021 07:03)

    >>カレーせんべい様
    お忙しい中、取り上げて頂き有難うございます。
    深夜までの作業大変お疲れ様です。

    大半の医療従事者のコロナに対しての知識・思考は、世間の方々とあまり大差ないと思いますね。
    感染対策の勉強会などもありますが、大元は厚労省や〇〇学会が推奨するものであるので。
    結局話題になるのはTVやネットからの情報です。

    この2年、医療従事者が大変感謝されましたが、
    コロナ禍が終わらない原因の1つとして、最前線の医療従事者自体がコロナ脳である事だと思っています。残念でなりません。

    ワクチンの危険性に関しても、厚労省を始め、循環器学会・小児学会・感染症学会・看護学会(挙げたらキリが無いです)等様々な分野の会が指針を示さない限り状況が変化しないのではないかと思います…

    ただ、多くの医療従事者コロナ禍以前から目の前の患者に対して日々頑張って職務をこなしているのは間違いないです。良くも悪くも真面目な方は多いと思います。

    正しい知識を習得し、勤務以外はマスクを外してコロナ禍以前の生活を率先して実践して欲しいものです。

  • #1

    モコチ (日曜日, 14 11月 2021 06:43)

    しおちゃんさん、第一線の現場での実情を伝えてくださりありがとうございます。
    大変参考になります。
    やはり今のコロナ対応は無駄な労力が多くて非常に疲弊しますね。

    医療従事者さん達がストライキを通じて
    現場の声を世論に向けて訴えて頂けるなら

    「新コロを5類に落とせ!そのせいで酷い無駄な負担を強いられている!」

    と主張して欲しいですね。
    その上で重症患者さんの死亡リスクを減らすなら
    現場の待遇改善をして医療スタッフの拡充を図るべきですね。