≪読書感想≫宮沢孝幸「ウィルス学者の責任」

 

投稿者:モコチさん

  

コロナ論5とほぼ同時に発売した宮沢准教授の著作

コロナワクチンを題材に扱った作品は今回で2作目、ワクチンの作用機序やADEの仕組みなども前作同様解説しています。

そしてmRNAワクチンが孕んでいる中長期的なリスクについても触れています。

 

 

最も重要なことは安全か危険か有効かどうかすら現時点では確実な事はわからないということを強調されていました。

 

ワクチン接種が始まってからの超過死亡に関しても数年かけて分析する必要があるだとか、胎盤形成に関与するシンシチンに対する抗体レベルの上昇があったとか、接種後死亡1,500人は氷山の一角である可能性、その多くは血管、血栓系の疾患でありこの傾向は世界的に広く見られるという事実…

ワクチン副反応、リスクに関してもかなり踏み込んだ内容もありました。

 

特に妊婦、子供に関しては急がずに今は様子見をして欲しいと訴えています。

 

他にもコロナウイルスとの付き合い方、暴露しても発症せずの対策や、品質の精度が命であるはずの試薬を作るメーカーが製作段階からウイルスを混入させていて、しかもそれを知りつつ隠蔽していた事件や刑事裁判での証拠をDNA鑑定した話など…

 

権力は自身の都合のいいように科学を利用し、理を捻じ曲げてきた事例を実体験をもとに綴っています。

 

全ての人に科学は普遍的にその集積した知見を有効なツールとして供与してしかるべきですが、権力はいとも簡単にその大原則を蹂躙してしまいます。

 

専門的な分野、専門的な内容ほど利害が対立したとき、法律行政の社会システムは公平なジャッジが難しくなります。

 

 

その課題を法治国家としてどのように向き合っていくか、我々は突きつけられています。


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コメント: 5
  • #5

    おおみや (日曜日, 17 4月 2022 12:36)

    こっちが何も言わなきゃ、上が成長しねーんだよ!それじゃ、こっちが困るんだよ!いつまでも大人しくしてると思ってそこにあぐらをかいてんじゃねーぞ!
    というイメージの先生の闘志を先週の(あの上映会)で 感じてました。

    部下の接し方の優しさ炸裂な部分などもまさにこの先生らしい描写でお勧めな一冊です。

  • #4

    さのかずき (土曜日, 16 4月 2022 08:51)

    宮沢准教授は4月12日放送のニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演され、3回目のワクチン接種は必要ないうえ、感染しやすくなることを話しておられました。推進派の辛坊氏は特に反論せず、半信半疑といった感じでした。radikoのタイムフリー機能なら、放送から1週間以内なら視聴できます。

  • #3

    グッビオのオオカミ (金曜日, 15 4月 2022 23:39)

    私も先日読みました。
    宮沢先生、若い頃から「熱い人」だったんですね。
    後輩の教育の在り方などもちょっと考えさせられました。
    プロジェクトは脱線を許されない。しかし、研究は脱線も大切。試行錯誤するものなので、失敗や寄り道を許さない今のシステムに問題があるとも言っておられました・・・思えばコロナ禍で医学会が苦しい答弁をする背景には、案外こういう事情がありそうですね。2000年代の構造改革、民営化のイデオロギーの呪いがここにきて真の姿を現した感じもあります。

  • #2

    パワーホール (金曜日, 15 4月 2022 23:11)

    私は、まだ読んでいる途中ですが、宮沢先生は試薬会社や農水省を相手に戦った経験があるということですごい人だなと思いました。

  • #1

    一燈照隅 (金曜日, 15 4月 2022 22:31)

    私も読みました。読んでみて宮沢氏はコロナウイルスの感染ルートを、飛沫感染に重きを置いているのだと思いました。ただ飛沫感染とする根拠があまりないように感じます。
    一方でコロナ論では糞口感染、及びヒト→モノ→ヒトの感染ルートを提示し、その感染ルートにしっかりとした裏付けがされているという印象でした。