ゴー宣・ザ・談会
『ゴーマニズム宣言』の最新話を読み終えた読者の感想文を、座談会風にとりまめた企画です。
《参加者》
い:いよかん
か:かわじ
平:平井智也
佐:佐々木
殉:殉教@中立派
グ:グッビオのオオカミ
さ:さとがえる
ひ:ひとかけら
カ:カレーせんべい
《編集・構成》
カレーせんべい
ゴーマニズム宣言 第164章
「ウクライナ・ナショナリズムの歴史 その3」
い:恥ずかしながらウクライナの歴史はよく知らなかったのですが、ゴー宣を読んで、ソ連の構成国から独立した経緯、今回のロシアの侵攻に至るまでたびたびロシアからの影響や脅威に晒されていたことなど、複雑な背景があることを知りました。
カ:ゴー宣の「ウクライナ戦争論」は、歴史的背景を論じて教えてくれるので、リアルタイムの戦争が「なぜ起こっているのか?」かがよく分かります。
い:特に、30年前の独立は無血で達成されたが、そのため独立の象徴のような存在が生まれず、結果として自国の独立に価値を見出せない人が多数の状態での独立になった、という内容が印象的でした。
カ:私も同感です。
い:「無血で独立が達成された」と聞けば「戦わずして勝つ」みたいな感じで聞こえのいい印象がありますが、独立についての意識やそれを命がけで守る気概が育たなかった、という意味では実は負の側面が強いもので、戦わずにすむことがいい結果をもたらすとは限らない、ということが分かった気がしました。
か:個人的には、中共と相対する台湾を連想してしまいますね。
平:中国は、「ヤクザ国家ロシア」の現状をつぶさに観察しながら、同じ轍は踏むまいと反面教師にしていると思いますよ。台湾のナショナリズムを焚き付けないやり方で中国に巻き込もうとするのではないかな?
カ:それはあり得ます。中国は、それくらいしたたかな国だから。
佐:今週のゴー宣を読んで思い浮かんだのは「日本が中国やロシア、北朝鮮などに攻め込まれた場合、 独立を守るために徹底抗戦を貫けるか?」でした。
平:日本にはナショナリズムが無いですからね。しかも憲法や法よりも「世間」が上位にあるという。
カ:日本の場合は「ナショナリズム」ではなく、「世間」や「同調圧力」によって、国を守ることになるのかなぁ?なんか、それ、イヤだな。
平:「血を流す」危機でも起きなければ目が覚めないんだろうな。いや、敵に平伏してあっさり奴隷になってしまうか・・・想像すると幻滅しかない。
殉:少し話題が逸れますが、 「自力で独立を勝ち取る」という考え方は「恩賜の民権VS恢復の民権」に似ている気がします。引用すると「日本人は権力から圧政を受け、権力を縛らなければならないという切実な思いをした事がなく、お上任せでも、そう悪くはなるまいという、薄甘い感覚がまかり通っている」。
カ:まさにその通りですね!!
殉:憲法もまた、国防の重要なファクター。いくら防衛予算を増やしても、憲法に「今、その凄い武器を使ったら憲法違反ね!」とかいちいち止められていたら「金塊を握りしめたままの屍」になるだけです。
カ:テーマが繋がりましたね。勉強になります!
佐:以前、よしりん先生が、今の日本の米国への属国ぶりに「昭和天皇は有条件降伏を受け入れず、 最後まで戦い抜くべきだったのではないか?」とブログで書かれていました。
カ:そう!あれは、衝撃的な問題提起でした。
佐:大東亜戦争では終戦の詔を受け入れて降伏しましたが、今度はそれを無視してでも、独立の為に戦い抜けるか、それを問われているように思います。
カ:もちろん天皇の意思に逆らうことはできないでしょう。しかしながら、8月15日玉音放送以降も「占守島」でソ連の侵略から国土を守るために戦った日本人がいたわけですから!!!
佐:今の日本では戦う前にさっさと降伏しそうですが。
カ:その分水嶺となるのが「ナショナリズム」だと思いました。
い:ナショナリズムと言うと、自分の中ではうまく言葉にできない曖昧なイメージがありましたが、人間、命がけで物事を成し遂げてこそ成し遂げたことを守ろうとする気概が育ち、それがまさに国規模となって形成されるものがナショナリズムなのでは?とも思いました。
カ:ナショナリズムは「歴史」と一体ですね。
ひ:他国によって領土を蹂躙されることによってウクライナのナショナリズムが目覚めた。これから起こる皇室の存亡と権威主義国家との戦争の前に日本人が目覚められるかが未来にとって重要と考えます。
殉:アメリカは日本に原爆を投下しました。が・・ アメリカに「日本に原爆を投下する」と判断させた日本が悪いと教えられました。 加害者の「加害する判断をさせた被害者が悪い」という弁解が正しいのでしょうか??
カ:戦争に敗れ、憲法も教育も歴史も奪われて「洗脳」されてしまうと、こういうことになるわけですね・・・。
殉:GHQに洗脳されたことを知ることが日本のナショナリズムの再始動です。
カ:なるほど、そうかもしれません。
殉:日本の誕生は神話から続いています。 誕生した瞬間から国家として自立独立しています。外国の生い立ちや、自立独立の歴史と比較すれば、日本の素晴らしさを理解できると思います。
グ:今回のゴー宣を読んで、地続きの国の歴史の悲哀と切実さを感じました。皇統の長さも、実は「島国だから」という側面が大きい気がします。異民族の侵略・支配を受けにくかった。日本人は他国の侵略・支配をイメージしにくいのかも知れません。
い:今の自分自身、命がけで何かできるか、と言われると正直かなり怪しいですが、前向きに、何かしらできることを見つけてやるようにしたい、と改めて思いました。
カ:命が大切というのは本能的に思うことですよね。私は命が一番大切という人を全否定はしません。一方、命がけというのは「理性的」ですよね。いざという時に命をかけるには、日々の生活の中で「生命より大事なもの」を考えておかないといけないと思いました。
さ:チョルノビーリから、自分が学校で習ってきたチェルノブイリがロシア語であること、そして言語の重要性を感じました。言語と文化は相互に影響を与えているはずで、独自の文化(価値観・考え方)も独立には重要なものとも感じました。
カ:確かに「言語」というのは、その国民性を形成する結晶のようなところがありますよね。
さ:筋がそれますが、個人的に教育の根本は「読み」言葉を理解する、「書き」考えを表明する、「そろばん」計算する、そして思考するなのかもとも感じております。
カ:なるほど、それは同感です。
さ:コロナでの言葉の軍事訓練を引き続け実施したいと思います。
カ:そう!大人になったも「読み書きそろばん」を続けることが、全体主義や思考停止を食い止め、ナショナリズムを育てる軍事訓練になると、私は信じています。
グ:ナショナリズムの核は「言語」と「建国の歴史」だろうと思います。 修身論でも紹介されていた坂口安吾の堕落論。彼は日本人の生来の楽天性と世知に長けた巧妙さに、戦中戦後の日本の世相の欺瞞を見たようです。 憲法問題もナショナリズムも、「自分達で勝ち取る」。この意識が必要なのでしょう。どこまで覚悟が出来るか、自分自身を含めて省察したいと思いました。
◆◆◆
か:ところでカレーせんべいさんの「最近はよしりんがブサイクに描かれている」という問題発言ですが、なんというか、髪型は、前より手間かかっている気がします(笑)
グ:小林先生の似顔絵は意図がある気がします。むしろ小林先生自身が「円熟したシブい大人」を演出してそうな気がします。コロナ禍は日本人の「死生観」と「高齢者観」も関係ある気がします。だからわざと、現実を受け入れる”重み”と”深み”を出した様に思います。
カ:皆さんは、ゴー宣ファンの鏡ですね!「スタッフの悪意」と決めつけた私がクズ野郎でした(笑)
ゴー宣を読んだ感想をコメント欄に書いてください♪
簡単でも短くても全然よかです(^^)
さとがえる (火曜日, 14 6月 2022 12:28)
カレーせんべい様
編集いただきありがとうございます。非常に新鮮で面白かったです。
ただ負担が大きいと思いますので、状況に応じて「タッチ&ゴー宣」と隔週なりご検討ください。
グッビオのオオカミ (日曜日, 12 6月 2022 22:49)
カレーせんべいさんへ。
クズ野郎って事はないです。
小林先生の似顔絵の事は、以前「遅咲きじじい」を読んでたので、単にそんな気がしただけですよ(笑)。
なのフェイ (日曜日, 12 6月 2022 18:15)
憲法の武器使用制限なるほど、確かにこれなら、いくら防衛費を上げても使えなければ、意味は有りませんね。言語を大切にします。皆さんが話されたことを胸にして、私生活を送りたいと思います。
平井智也 (日曜日, 12 6月 2022 15:11)
ザ談会って、こういう風だったのですね!
以前のは見たことがなかったので、新参者の自分にとってはとても新鮮でした。素晴らしい企画です♪
かわじ (日曜日, 12 6月 2022 08:06)
座談形式にまとめて頂いたんですね!
こゆのって、繋ぎ方が結構苦労しそうな気がしますが、わかりやすいですっ!( ゚∀゚)
殉教@中立派 (土曜日, 11 6月 2022 23:13)
>管理人さんへ
すみません、文中に誤植を発見しました。該当箇所は↓
殉:アメリカは日本に原爆を投下しました。が・・ アメリカに「日本に原爆を投下する」と判断させた日本が悪いと教えられました。(後略)
↑元ネタ記事のコメント欄を探した所、このセリフの発言者は「コメント欄#8 潤峰」さんの発言でした。私のセリフではなく、また参加者リストにも「潤峰」さんの名前は書いていないので(可能な限りで)修正していただけると嬉しいです。
ねこだるま (土曜日, 11 6月 2022 19:42)
なるほど、バラバラに送られてきた感想文を対話風にまとめたものですね。
私も勝手に対談とかやってもらったな。
余計なお世話かもですが、管理人氏の負担が増えないか心配なので、この形式には賛成できません。
佐々木 (土曜日, 11 6月 2022 17:26)
先日は大宴会の写真を送っていただき、ありがとうございます。
また機会がありましたら、今度は最後まで参加したいです。
皆さんから寄せられた意見を座談会が行われたかのように上手くまとめられて、
読んでて自分が座談会に出席したかのような錯覚を覚えました。
読んでて、以前仰っていたゴー宣カフェが実際にできるといいなと思いました。
しおちゃん (土曜日, 11 6月 2022 15:46)
各々のコメントを読むより、会話形式で読むほうが自分にとっては頭に入りやすいです。
編集・構成力が秀逸です!
欲張りですが、可能なら「タッチ&ゴー宣」→コメント募集→「ゴー宣・ザ・談会」の流れを期待します。
それにしても皆さんの思想・表現はとても勉強になります。少しでも身につけたいなぁ。
和ナビィ (土曜日, 11 6月 2022 12:21)
ズームかスカイプを使っての座談会?と思いきや、こ・れ・は・新企画なのですね(@o@)!!
なるほロケットー☆とはこのこと、何とすてきな編集による座談会。【ゴー宣】の機影を察知・発見した途端に、何機もがスクランブル発進(発信)していく様を思わせます。
>「ゴー宣・ザ・談会」と「タッチ&ゴー宣」 どっちの企画の方が面白いですか? どっちか1つに絞るべきか。 もしくは両方ともやっていくべきか。(カレーさんのコメント)
両方面白いです(^-^)/。読んだ人が感じ取り即表現する、その新鮮さ・鋭さ。寄って話す感じはカフェの雰囲気(前者)。またタッチ&ゴー宣のトリオでこそ現れるものもあって楽しいです。
----欲張りですが、両方読みたいっ。(ますますいそがしくなってしまうでしょうが;;)