性犯罪見直し、法制審が事務局試案 「暴行・脅迫」以外も対象 性交同意年齢も引き上げ

投稿者：リカオンさん

伊藤詩織さんや五ノ井里奈さんの勇気ある訴えによって少しずつ性犯罪に対する世論の変化を感じておりますが、日本は性犯罪に対する訴えがなかなか認められないため、性犯罪規定の見直しの試案が示されました。

記憶に新しいところでは、2019年の父親による19歳の娘への性的暴行が娘の同意がなかったことは認めた一方、

「著しく抵抗できない状態だったとは認められない」として一審が無罪だった事件があります。

当時、そんな父親による鬼畜の所業がなんで無罪？！と驚きました。

幸い二審では逆転有罪とはなりましたが、日本はとんでもない男尊女卑の国だと驚愕しました。

私が着目した点は以下の2点です。

1点目は、性行為の同意年齢が日本は13歳からと先進国の中でも低い事が以前から問題になっておりました。

「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」

と発言した本多平直元議員は辞職に追い込まれたのも記憶に新しいです。

試案では性交同意年齢は16歳に引き上げられています。

2点目は『同意なしは犯罪』の明記です。

性犯罪は暴行や脅迫を受けたことを被害者が証明する必要がありますが、

恐怖のために体が硬直してしまった場合、受け入れたものとみなされたり、被害者が勇気を出して声をあげることすら大変なのに、セカンドレイプに耐えながら性犯罪を証明しなくてはなりません。

『同意なしは犯罪』が認められれば、抵抗できなかった場合でも性犯罪と立件できる可能性が高まります。

しかし改正試案では残念ながら『同意なしは犯罪』＝『不同意』を要件とする案は明記されませんでした。

多くの女性がこの文言の明記を望んでいるはずです。

関連記事：伊藤詩織のインタビュー記事「『同意なしは犯罪』明記を」

https://www.worldofgosen.com/2022/08/28/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E8%A9%A9%E7%B9%94%E3%81%AE%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC-%E5%90%8C%E6%84%8F%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%AF%E7%8A%AF%E7%BD%AA-%E6%98%8E%E8%A8%98%E3%82%92/

個々の項目は改善しているように見えるのですが、性被害者の支援団体の指摘では、

「試案では被害者側が拒絶困難であったかどうかが問われる。つまり現在運用している法律とあまり変わらず、被害者が訴えてもなかなか性犯罪と認めてもらえない可能性があるので、同意していない性行為を罰する内容を社会に伝える条文であって欲しい」と訴えています。　

まだまだ試案自体が未完成品ですが、課題になっていた項目がかなり盛り込まれているようですので、実効性を高め、女性の泣き寝入りを防ぎ、男女平等な日本を実現できる内容にしていただきたいと思いました。

(管理人カレーせんべいのコメント)  

私は「暴力に対する制裁」は、「公平」であるべきと考えています。

特に、性暴力の被害者は泣き寝入りせざるを得ない構造的な不備が存在している知り、これを是正しなければならないと思います。

その点「同意のない性交は暴力であり、犯罪」という基準は、公平だと思います。

一方で「冤罪の防止」という観点も、おろそかにできないと考えます。

「冤罪によって加害者にされてしまうという暴力」も、誰の身にも降りかかる可能性があるからです。

「冤罪」や「キャンセルカルチャー」の防止を念頭に入れた、「暴力に対して制裁を加える法制」を私は強く望みます！

公平に法に落とし込む作業は、もしかすると簡単ではないのかもしれないですが、しかし実際に被害者が存在する以上、公正で実効性のある法制が急がれますね。

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