≪思想≫ 「専守防衛」について考える

 

投稿者:平井智也さん

 

12月16日、国家安全保障戦略など安保関連3文書が閣議決定されました。

 

今回の件で17日付の信濃毎日新聞に、憲法学者の小林節氏の寄稿があり、読んでみました。

 

 

「敵基地攻撃能力は理論上は有効で必要な能力である。わが国の安全保障環境が厳しくなったことは事実だからだ。」

→私もそう思います。

 

「わが国は専守防衛政策を採っている。これは『やられてからやり返す』ということで、第一撃を甘受するという弱点を有する。」

→その認識は正しいと思います。

 

「『GDPの2%』などと先に金額がくる防衛論議は邪道である。」

→その通りだと思います。必要なものを想定した先に初めて金額が弾けます。

 

「憲法と国際法に準拠した専守防衛の下での敵基地攻撃能力保有ならば、国際社会も平和国家日本に対する信頼を失ったりしないはずである。」

 

最後の部分を読んで頭が混乱してきました。いくつかの?があります。

 

◯専守防衛の国は他に存在するのですか?

◯「憲法と国際法に準拠した専守防衛の下での敵基地攻撃能力保有・・・」とありますが、敵基地攻撃能力保有や更には専守防衛の考えそのものも日本国憲法第九条に矛盾しているのでは?その条文には一切の戦略を保持しないと明記されているのだから。憲法に照らせば、本来は自衛隊の戦力装備を今すぐ無力化しないと憲法違反なのでは?

 

小林節氏に限らず、ほぼ全ての識者が述べている見解は、前提が間違ったまま論じていると捉えています。要は、政府も含めて各々が勝手な“解釈”をしながら憲法を形骸化しているとも言えると思います。

 

自分の率直な思いは「最初の一撃だろうとも、自分たちが生きている国民や国土が他国に滅茶苦茶にされるのなんて本当に勘弁!」なので、小林節氏が最後に言っているように憲法と国際法に準拠した防衛体制とするために、その根幹である憲法に「国の存立に関わる」条文を「解釈の余地が全く発生しない形」で明記する改正をしたいです。 

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

 

私はまだ思想の途中で、恥をかくだけの意見表明はなるべくしたくないのですが・・・・

 

私個人的には「やられてからやり返すという専守防衛」には賛成です。

 

もちろん、最初の一撃を受けるのは、私や私の家族友人である可能性は考慮しています。

 

しかし「確実に侵略戦争を防げる」と思うのです。

 

そして「日本は、敗戦の歴史を踏まえて、ここまで覚悟をやるのだから、核兵器を含めた重装備をさせろ!」と国際社会に訴える権利があると思っています。

 

 

皆さんのご意見、コメント欄にて教えてください。

 

私は自分の意見が間違っていると気づいたら、次回以降、シレっと軌道修正します(笑)


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コメント: 18
  • #18

    妄想族たけ (木曜日, 22 12月 2022 15:13)

    皆さまの意見、興味深く拝見しました。

    「専守防衛」、人によって捉え方が様々あるようですね。

    分かりやすいのは少し前までのウクライナでしょう、侵略されても相手の国には反撃できない、あれがまさに専守防衛のお手本です。

    しかし、12月5日、ついにウクライナもやりましたね!
    https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-idJPKBN2SP1U8

    上記は国際法違反でないため、米国も容認しているようです。

    すみません。ちょっと個人的意見を書くと長くなりそうなので、ひとまず倉持麟太郎先生の記事(2022/12/20)を載せさせていただきます。

    敵基地攻撃能力は立憲主義違反と言う前に考えるべきこと~無力化した9条の規範力
    本質を見えづらくする感情的言説を排して立憲主義を取り戻すタブーなき議論を
    https://webronza.asahi.com/politics/articles/2022121900002.html

    で、これはあくまで個人的な意見というか、しかし現実的なことでありここは押さえておくべき必要があると思うので敢えて書かせていただきます。

    『(右派の主張する)日本の核保有は99.999%むり(非現実的)』

    です、残念ながら。
    (ちなみに沖縄には米軍の核兵器がある、という噂は有名な話ですよね。)

    全くリアリティがない議論(日本の核保有)はナンセンスです。
    ひとまず、これだけはお伝えしておきます。

  • #17

    なおジョカ (木曜日, 22 12月 2022 11:59)

    https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/189/touh/t189079.htm

    ↑こちらで「専守防衛」の定義がわかると思います。これを読む限りは、「専守防衛」は守りに徹することであると読み取れます。つまり、やられたとしてもやり返しません。ひたすら自分を守るだけです。

    相手に最初から手の内を丸出しにしているようなもので、「おれたちは攻めないよ、ひたすら守るだけだよ」という軍隊が相手にとって怖いわけがなく、こんな軍隊に「防衛力」がないことは明らかです。「専守防衛から逸脱するー」と言って騒ぐマスコミは幼稚です。ちゃんと説明しない政府は怠慢です。

  • #16

    sparky (木曜日, 22 12月 2022 00:09)

    「他国からの攻撃に対して、自国を防ぎ守る」に「まず攻撃をさせない」を含むのか、その「攻撃をさせない」に(平時の外交努力等に加えて)「他国からの攻撃を物理的に妨害する」を含めるのか。
    「専守防衛」を細かく定義する必要があると思う。
    自分は二つとも「含める」派です。

  • #15

    グッビオのオオカミ (水曜日, 21 12月 2022 21:23)

    昔、西部邁氏がまだ存命で元気だった頃に核武装論を語る時に、核兵器自体が破壊力が高過ぎるので、「先制攻撃には使わない」が必要ではないか、ただし報復攻撃の核弾頭なら抑止効果があるのではないかと言っていたのを思い出しました。
    「専守防衛」も相手が侵略的な行動を一切起こしておらず、起きる見込みも無いのに攻め込めば、侵略になると思いますが、自国の中でのみ防戦するなどは島国の日本では現実的ではない気がします。軍事施設限定で敵基地攻撃能力を保有すべきだと思います。

    #1の佐々木さんに賛成です。

  • #14

    レッドブル (水曜日, 21 12月 2022 11:43)

    >>13 勤務医一筋さん

    私も不十分な知識から発言していますが、「戦争」=「宣戦布告をして自国が達成したい政策を追求するために行う武力行使」は不戦条約および国連憲章で否定されていますから、国際法上の違法行為です。ロシアの独裁者プーチンでさえ、ウクライナ戦争を「戦争」とは呼ばず「特別軍事作戦」という偽名のまま行なっています(もっとも、ロシアでは国際法より憲法が優越することをロシア連邦憲法に明記していますが)。
    しかし、現在どこの国にも軍隊があります。それは、国連憲章が第7章の諸規定で自衛権と集団安全保障による武力行使を認めているからです。これが認められないと、ロシアのような侵略者に対抗することが不可能になりますから。今回の「敵基地攻撃能力」も自衛権の範囲内で考えられているのでしょう。

  • #13

    勤務医一筋 (水曜日, 21 12月 2022 10:08)

    「専守防衛」がおかしい、と思う私がおかしいのですかね?と言う疑問です。レッドブルさんがおっしゃっておられるように、第一撃が東京核ミサイルとか、主要都市飽和攻撃とか受けても「専守防衛」なんですかね?

  • #12

    レッドブル (水曜日, 21 12月 2022 06:10)

    憲法学者小林節氏の寄稿についてですが、国際法上戦争は禁止されているので「侵略戦争は国際法違反」という認識は間違っていると思います。ロシアを除く(ひょっとしたらロシア軍も建前は専守防衛をうたっているかもしれません)世界のどこの国の軍隊も「専守防衛」です。「戦争をするための軍隊」など国際法上許されていません。
    また、「第一撃を甘受する」と極めて無責任なことを書いておられますが、コロナにおける数々の「権威」の無責任発言と同類だと思います。これを読んだら、ロシア・中国・北鮮の独裁核保有国家群は泣いて喜ぶでしょう。その「第一撃」が東京に対する核ミサイル攻撃だった場合どうするのでしょうか?

  • #11

    カレーせんべい (火曜日, 20 12月 2022 23:19)

    >>10
    ん??
    その文章を何回も読みなおしましたが、
    一体、どのような答えを求められているのか、
    私は勘が悪くてピンときません。

    「お答えいただきたいです。」と私は名指しで指示されましたが、正直、どのように答えれば良いのか分かりません。

  • #10

    勤務医一筋 (火曜日, 20 12月 2022 23:12)

    皆様、「専守防衛」ってのがおかしいと思いませんか?
    極めて素朴な疑問です。
    カレーせんべい様を始め、お答えいただきたいです。ウクライナの現状を見れば、専守防衛ってダメじゃないですか?もちろん、侵略ではありません。

  • #9

    ジョニーK (火曜日, 20 12月 2022 21:28)

    コレまでの野放図な防衛関連予算の使い道に無批判な今の予算増やせは国防をいっそう弱体化します。
    安倍政権からの十数年で国防力は陸自なら十年遅れが二十年に拡がった感じです。
    増やした国防予算をそのまま当てはめるなら他国なら数倍の戦力強化が成りそうです。
    自衛隊に関しては良くて現状維持で福利厚生に予算がまわり落ち着くレベルです。
    とても期待した成果は今の状態では有りません。

    思想どころか国防はもう予算だけでは救えません。
    ロシアが侵攻できるレベルまで戦力整えたのは十数年の成果で退役軍人への恩給等カットや利権の排除を呑ませ軍装備を近代化したからです。
    国防関わる防衛省なら無批判な思考にだけはならぬよう「小林よしのり」ファンなら思想にふけって欲しいです。
    今はこれまでに無い本当の国防の危機だと思います。

  • #8

    モコチ (火曜日, 20 12月 2022 20:56)

    右も左も専守防衛についていつも言うことがある。
    盾と矛の役割分担で日本は盾、アメリカが矛
    それを担保しているのが強固な日米同盟だ。

    私はこれに強烈な欺瞞を感じます。

    アメリカが日本を守らなかったら世界に対するプレゼンスがガタ落ちになる?

    アメリカの大統領が自分の票になると思ったら
    台湾有事も
    北朝鮮への軍事圧力も
    アメリカの都合でおっぱじめるに決まってるじゃないか!

    アメリカに矛を預けたままの専守防衛は危ない!

    アメリカの暴走を止められる
    アメリカの侵略戦争を踏みとどませる

    日米同盟にはそれが可能だと世界に示して初めて
    専守防衛が成り立つ。

  • #7

    はな丸 (火曜日, 20 12月 2022 18:44)

    基本的には、カレーさんと同じく基本姿勢としての専守防衛に賛成です。ただ、#1佐々木さんがおっしゃるように、敵の先制攻撃による甚大な被害を受け入れるのか?、また中朝露と対峙する我が国において、そのような姿勢は適切か?といった懸念はあり、上手く考えがまとまりません。

    国家としては専守防衛に徹することを内外に宣言しつつ、敵基地攻撃能力など近代国家としての軍事力はアメリカに頼ることなく自主的に、十二分に整備する(核含む)ことで抑止力を高め、何より「下手に日本には手を出せない」と思わせ、同時に憲法改正して国軍の保持を明記する。
    月並みですが、これが理想かな?

    小林節氏は、憲法9条を賛美しすぎであり、改正には触れていませんが、全体としてはかなり現実的な論を展開していると感じます。

  • #6

    ワイルドたーきー (火曜日, 20 12月 2022 18:03)

    最近の論調のひとつに敵基地攻撃能力の保持に反対があります。ただいつも思うのは、思いやり予算つけて日本に抱え込んでいる在日米軍は「敵基地攻撃能力の権化」みたいなものですが、それはいいんでしょうか?(ベトナム戦争時の日本は手を汚してませんか?)
    防衛には矛と盾のバランスが必要で、問題なのはその能力をどう使わせるか?ではないでしょうか。既存の防衛装備でも敵基地に近づけば攻撃は可能ですが危険が伴います。敵の攻撃可能範囲外からの「防衛のための武力行使」は自衛隊員を危険に晒さなくて済むという利点もあります。敵基地攻撃能力という言葉だけ一人歩きしている気がします。駆逐艦とか巡洋艦と呼ばず「護衛艦」と命名する作法にならって、いっそ「対敵先制防衛能力」と言葉を変えたら、みんな納得するのでしょうか。防衛と攻撃の境目ってなんでしょうか。

  • #5

    なおジョカ (火曜日, 20 12月 2022 10:46)

    僕も東京新聞でよく専守防衛について記事にしているのを見かけているので、すごーくもやっとしておりました!

    「専守防衛」と言う言葉で思い浮かぶのは、「軍事力は守るためだけに使う。攻めるためには一切使わない。」というイメージです。僕だけですか?

    侵攻してきた相手と戦うためだけに軍事力を使える、というのが「専守防衛」だと思います。ひたすら守って守って守りまくる。それが「専守防衛」という言葉のイメージですよね?

    戦争状態になってもなお、専守防衛のみに徹するって、ありえますか?最初の一撃を喰らってもなお、専守防衛に徹して相手側を一切攻めないって、そんなこと戦術的にあり得ますか?「それは専守防衛とは言わない」というのであれば、「専守防衛」という言葉自体、やめたほうがいいと思います。「専守防衛」という言葉だけを聞くと、相手を一切攻められないとしか思えません。

    それとも本気で「憲法を変えず、専守防衛に徹するのみ」と考えているのでしょうか。だとしたら本気で防衛する気などないのだと思わざるを得ません。ひたすらディフェンスラインを下げて守りに徹し、絶対にカウンターをしかけない、というサッカーチームが、食うか食われるかの戦いに絶対に勝てないのと同じことです。

    マスコミで取り上げる防衛増税の議論は本当に稚拙としか思えません。首相ははっきりと隣国の脅威を国民に訴えればいいのに、それすらしません。「ウクライナ戦争論」を読めば容易に理解し納得できることです。

    増税も軍備強化も改憲もコソコソとやらず、しっかりとした理念を国民に訴えればいいのにと思います。「専守防衛」の是非を知識人がごにょごにょと論じているのを見て、「こんなけつの穴のちいこいやつらは恐れるに足らん」とプーチンにも習近平にも思われるだけです。「ウクライナ戦争論」を読まないとだめですね…。

  • #4

    勤務医一筋 (火曜日, 20 12月 2022 09:56)

    専守防衛ってのが基本的におかしいのではないでしょうか?普通の国になりたいです。前科持ちには永遠の夢なんでしょうか?

  • #3

    ひらたまさき (火曜日, 20 12月 2022 02:21)

    こういう輩を曲学阿世の徒というのかあ
    日本国憲法をコーランや聖書だとでも思ってんだろ
    専守防衛が人類の叡智ってなんだそりゃ
    攻撃こそ最大の防御と紀元前に結論でとるわボケ

  • #2

    おてんば (火曜日, 20 12月 2022 00:28)

    私はまだまだ勉強中で、ど素人ですが、平井様の見解に賛成です。

    私の認識は、日本への最初の一撃は、北方領土を侵略されたままの状態のことで、77年前に既に一撃を喰らったままという状態が続いていると思っています。
    アメリカは自ら戦わない日本のために北方領土を取り戻すことはしませんよね。
    ウクライナと同じで、自力で奪い返さなければ、ただ殺され、侵略されるのみです。
    本来は日本の北方領土を奪い返すことを考えれば、次の攻撃を防げるのでは?
    できれば、戦争ではなく、ロシアに経済制裁し疲弊させて、日本の自給自足を高めて国力を高める。国民が勉強して民度を上げ、天皇陛下への敬意を共有して日本人がまとまり、防衛力を上げる。他にも良い策があるかもしれません。

    昨今、私の周りでも、コロナ禍の理不尽により、今まで政治には全く興味がなかった普通の主婦が我が子を護るため、政治に興味を持ち始め、投票に行くようになっています。
    埼玉県には、今の政治家には任せられないから、自分が政治家になろうと、これから立候補する主婦もいます。
    国民の意識が変わり始めていると感じています。

    まずは、日本の憲法を考え直すことですね。
    77年前の北方領土への一撃は、国際法違反ですよね。
    今、攻撃されないためにどうするか、攻撃されたらどうするか、準備する時ですね。

    私はもう絶対に攻撃されるがままは嫌です。日本は既に、一撃を喰らったままです。次の攻撃を受けて大事な人を失くしたくありません。

  • #1

    佐々木 (月曜日, 19 12月 2022 23:43)

    「やられたらやり返す専守防衛」って、相手に殴らせて大義名分を得るって
    事ですよね。喧嘩ならともかく、戦争でそれやると大義名分を得るために
    国民を犠牲にしたのかと総スカン食らう気がします。

    それに日本は四方を海に囲まれた島国ですから、一撃を加えられる時って
    制空権に制海権を奪われてるか、核ミサイルを発射された時じゃないですかね。
    その時にはにっちもさっちもいかなくなって白旗あげるしか
    手がないように思います。
    日本の場合は「やられたらやり返す専守防衛」じゃなくて
    「手を出したらひどい目に遭う防衛」が必要な気がします。