≪読書感想文≫ 「わたしの古事記『浅野温子 よみ語り』に秘めた想い」

 

投稿者:ゆりさん

  

浅野温子さんの「わたしの古事記『浅野温子 よみ語り』に秘めた想い」という本を紹介したいと思います。

 

 

この本は2013年に出版されたもので、その時に買って読んだきりだったのですが、今BSフジで「101回目のプロポーズ」を再放送しているのを見て、更に「よしりん御伽草子」からも連想して「そういえば」と思い出しました。

 

浅野さんが以前、全国の神社で「古事記」をもとにオリジナルの解釈を加えた脚本を一人語りする舞台をされていたそうで、それを書籍化したものです。

 

何故「古事記」を選ばれたかという理由を「はじめに」から引用します。

 

「私が十代の頃には名作と言われた小説が、書店からどんどん消えていたのです。ほんのわずかな時間差で、日本人の重要な財産である書物がなくなってしまう。これをつないでいくにはどうすればいいのかと考え、ふと、日本人作家が書く数多の物語のルーツがどこにあるのかに興味が向きました。それを手探りしていくうち、『古事記』にたどりつたのです」

 

浅野さんは「古事記」の原本を読まれ、その上で独自の解釈やオリジナルのシーンを加えたり、あくまで「物語(ドラマ)」として語っておられて、改めて読んでみるとなかなか興味深い、というか面白いです。

 

女性としての視点と女優さんとしての想像力を働かせて書かれていて、「なるほど!」とか「そういう見方もありか!」と思わされたり「古事記」に親しみを持てる書き方になっています。

 

イザナミの黄泉の国での醜い姿は、長年連れ添って年老いた妻に例えられるのでは?とか、スセリヒメは肉食系女子の本気の恋、とか。

 

収録されている話は、イザナギとイザナミ、アマテラスオオミカミ、オオナムチ、オオクニヌシとスセリヒメ、コノハナノサクヤヒメとイワナガヒメです。

 

因みに私は「古事記」に出てくる女神様のなかで一番好きなのは、天照大神か、木花之佐久夜毘売か迷うところです。


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コメント: 3
  • #3

    グッビオのオオカミ (金曜日, 20 1月 2023 17:32)

    へえ~、お手頃な本ですね。
    しかし皇位継承問題や建国神話に関しては、「知識」も大事ですがこうして多様な立場から、語る事も大事だと思います。
    特に浅野温子さんは著名な女優です。影響力も大きいだろうと思います。

  • #2

    リカオン (金曜日, 20 1月 2023 00:04)

    Kindle unlimited対象でしたので、早速ダウンロードしました。
    好きな神様は…天照大神、須佐之男命です。
    小学生の時、ヤマタノオロチと須佐之男命の戦いを版画で彫った思い出があります。

    小林先生が新しい教科書運動で日本の神話を執筆されていましたね。

  • #1

    きたこう (木曜日, 19 1月 2023 21:48)

    何年前のことかは忘れましたが、その本が出た頃なら10年くらい前のことになるでしょうか。熊野の花の巖神社で浅野温子さんの演じられているの生で見ました。