投稿者:弘瀬和生さん
ジャニー氏に対する山下達郎氏の擁護発言の炎上がカレーせんべいさんにも飛び火してるようですが、では、クラシック音楽の世界で有名な指揮者のゲルギエフ氏に関して、みなさんはどう思われるでしょうか。
チャイコフスキー国際コンクールを政治の道具にしてはならない=ゲルギエフ氏
https://sputniknews.jp/20230503/15869623.html
私はロシア音楽の大ファンで、ゲルギエフ氏の指揮するショスタコーヴィチの交響曲等を愛聴している者です。
ウクライナ戦争以降、生演奏を聴くことができなくなって大変残念に思っていますし、音楽を政争の具に使われてしまうのは世の常ですが、そういう中でも、それぞれの立場で生きていかなくてはならないアーティストの方々には同情を禁じ得ません。
記事の中で、チャイコフスキー国際コンクールに対する世界的なボイコットに触れて、
「チャイコフスキー・コンクールが若く、輝かしい才能を受け入れる従来のチャンスに恵まれることを私はいま願うばかりです。
彼らが考えることは音楽、作曲家のことだけです」
と氏が発言しているようですが、山下達郎氏もゲルギエフ氏もただ音楽の事だけを考えているでしょうし、アーティストとしてはまったくその姿勢が正しいのではないでしょうか。
(管理人カレーせんべいのコメント)
これは深く考えさせられるテーマですね。
教えてくださり、弘瀬和生さん、ありがとうございます。
慎重に考える必要がありそうですが、私個人の意見を述べます。
◆◆◆
チャイコフスキー国際コンクールに対する世界的なボイコットについては「ウクライナ戦争に対する政治的ボイコット」として、目的と手段と”期限”を明らかにするのであれば、私は肯定します。
なぜなら、このボイコットは「戦争の代わり」のようなものだからです。
しかしながら、ロシア文化そのものを永遠にキャンセルをするのは愚の骨頂だとも思うのです。
そして音楽家にも様々あって、「政治」や「倫理」や「生き様」を前面に押し出す音楽家もいますが、「音楽のことだけを考える音楽家」というのが正道だと思います。
そういう音楽家にとっては「政治によって音楽が否定される」ことは何よりも辛いでしょうね。
そしてその音楽を愛する者にとっても同じ気持ちだとお察し致します。
私自身は「アーティスト(創作者)は神」だと思っています。
「期間限定の政治的手法」ならまだしも、「瞬間風速的な大衆の大同団結」によって、神が引きずり降ろされる様は、見てて辛いものを感じます。
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松平 (火曜日, 18 7月 2023 10:40)
弘瀬和生さま、こんにちは。
勉強になりました。
クラシック界「も」こういう状況なのですね・・・。
「も」と付けたのは、他のカルチャーでもスポーツでも、ロシア締め出しの状況は似たようなものだからです。
カレーさんの仰るように「正道」が一番なんですよね。でも、情報が凄まじい速さと量で飛び交う現代では、芸術家や表現者は「本人が望もうが望むまいが、外に向けて主体的に芸術的何かを表現したら、それは政治性を帯びる」という前提で、自分のふるまいを考えないといけないのかもしれません。これは他人事ではなく、私自身へ問い続けていることでもあります。
多分、コロナ脳と化したミュージシャンたちは、こういうことを考えないんだろうな・・・売れるというのも、必ずしも良いとは限らないのかもしれませんね。
リカオン (火曜日, 18 7月 2023 07:17)
#2,4とあまり考えがまとまっていないですが、この侵攻をしている時期に露側の体制の臭いがする芸術家が来て演奏なり、イベントをしていると、プロパガンダを感じてしまい、行く気にはならないです。
民間だったらどうだろう。悩むかな。
反対に宇側の特に民間の人(体制側か区別もついてないかも知れませんが)だと聞きに行く気になります。
sparky (月曜日, 17 7月 2023 23:03)
ゲルギエフ氏やコンクール主催者の意向がどのようなものであろうと、「参加者が国籍に拘わらず無事に帰国できる」という保証が現在のロシアでは甚だ心許ない。彼等はその辺りを理解しているのだろうか?
リカオン (月曜日, 17 7月 2023 22:58)
#3 グッビオのオオカミさん
私にはゲルギエフ氏の言葉はロシア政府を代表して発しているように聞こえています。
ロシア軍の事はショイグ国防相が代表して述べるように。
グッビオのオオカミ (月曜日, 17 7月 2023 21:36)
記事を読み返してふと思った疑念ですが、ゲルギエフ氏は案外ロシア政府の体制側の立場の人間なのかも知れませんね。
リカオン (月曜日, 17 7月 2023 20:50)
チャイコフスキー国際コンクールも国際コンクール世界連盟から除名されていたのですね。欧米中心にコンクールの参加者も減って、代わりに中国からの参加が多かったとか。ロシアの国家が運営に関わるコンクールなので、政治利用はされるのは明らか。4年間このコンクールを目指していた音楽家には酷ですが、ボイコットするのが妥当に思ってしまいます。
音楽の素人ですみません。他のコンクールでは代わりにならないのでしょうか。世界三大コンクールというくらいだから愚問でしたか。
日本から出場された方は、敢えてウクライナに関連した曲を選んだとか。そういった抵抗の仕方もあるのかと思いました。
驚いたのが、あのプリゴジンの乱の日6月24日もモスクワでコンクールは開催されていたとの事。モスクワには到達していなかったから影響は無かったのかも知れませんが万が一に備えて避難とか休止とかしなかったのでしょうか??
文化に関連して、私の好きなロシアのアニメーション作家ユーリー・ノルシュテインは今回のこのウクライナへの軍事侵攻に対して他のロシア、ウクライナ、ベラルーシのアニメーターとともに抗議をしています。
https://twitter.com/seijikanoh/status/1497389816304267265?s=51&t=4hxy-jjKuJl1Me7nEjQNRw
国の庇護を受けている芸術家はロシアで抗議するのは難しいと想像できますが、260名以上のアニメーション制作者が声をあげている事に驚きと尊敬の気持ちがわきます。
グッビオのオオカミ (月曜日, 17 7月 2023 20:16)
私もショスタコーヴィチは好きでして、ちょくちょく聴くんですよ。
ゲルギエフ氏もNHKでよく姿を見ました。
一音楽家としてのゲルギエフ氏は否定しませんし、ロシアの文化そのものを否定もしません。
ただ、私はロシアの軍事侵攻の最中は、日本での公演には否定的に考えます。
また、国際オリンピック委員会のバッハ会長はロシア選手の参加を否定しない声明を出していました。他方、ゼレンスキー大統領はロシアとベラルーシの選手が出場ならボイコットをすると発表していました。
政治と文化という意味では、音楽に限らずスポーツも同じだと思います。
私自身は、ロシアとベラルーシのオリンピック参加は否定します。
もちろん、個々の選手に軍事侵攻への個人的な責任があるかと言えば、それは無いのは分かります。
しかし、現在行われている、軍事侵攻、民間人殺戮という事態に対して、ロシア政府にNOを突きつける意味で、ロシア選手のオリンピック参加を否定したいと考えています。
同じ意味で、軍事侵攻中にゲルギエフ氏が日本で講演すると言うのも、私は否定的に捉えます。
現在、国際社会はロシアへの経済制裁を課しています。経済制裁はロシア国民全体に影響が出るものです。
私は戦略上の意味だけでは無く、ロシアの侵略行為への否定の意思表示も含まれると考えています。非情な事を言うと、我ながらイヤになりますが、戦争とはそういう妥協の無い厳しいものだと、私には思えるのです。