美智子さまの御著書『橋をかける 子供時代の読書の思い出』

 

投稿者:まいこさん

  

美智子さまの御著書『橋をかける 子供時代の読書の思い出』を7月23日の愛子さま祭りの際、新幹線の中で拝読していました。

  

1998年にニューデリーで開催された国際児童図書評議会(IBBY)第二十六回世界大会「子どもの本を通しての平和」においてビデオテープによって上映された美智子さまの基調講演を書籍化したもので、宮内庁のHPには、全文が掲載されています。

 

第26回IBBYニューデリー大会基調講演

https://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/ibby/koen-h10sk-newdelhi.html

 

御著著では、たくさんの本や著者を挙げておられます。

特に新美南吉の『でんでんむしのかなしみ』が有名ですね。

 

今回、改めて拝読した際に気づいた、

とても意外で心躍る御言葉を引用させていただきます。

 

***

 

疎開生活に入る以前,私の生活に読書がもった比重は,それ程大きなものではありません。

 

自分の本はあまり持たず,三つ年上の兄のかなり充実した本棚に行っては,

 

気楽で面白そうな本を選び出してきて読んでいました。

 

私の読書力は,主に少年むきに書かれた剣豪ものや探偵小説,

 

日本で当時ユーモア小説といわれていた,実に楽しく愉快な本の読書により得られたものです。

 

漫画は今と違い,種類が少なかったのですが,新しいものが出ると,待ちかねて読みました。

 

今回とり上げた「少国民文庫」にも,武井武雄という人の描いた,赤ノッポ青ノッポという,

 

二匹の鬼を主人公とする漫画がどの巻にも入っており,私はくり返しくり返しこれらを楽しみ,

 

かなり乱暴な「鬼語」に熟達しました。

 

***


美智子さまが子供時代に読んでおられたという「赤ノッポ青ノッポ」、調べてみますと

 

「最初の作品構想は、1932年1月24日より4月3日まで6回にわけて『読売サンデー漫画』紙上に掲載された「くるみ太郎」である。「くるみ太郎」では、桃太郎の121代目の子供であるくるみ太郎が、鬼と仲良くなりたいために鬼たちを日本へ招待する。「赤ノッポ青ノッポ」はその続編にあたる。ただし少年の名前は今野桃太郎へと変更、また小学校に入学して珍騒動を繰り返す鬼たちの生活風景を、ユーモラスに描いている。各ページ4コマ単位で成り立ち、その積み重ねによる物語構成を行っている。」とのこと。

 

赤ノッポ青ノッポ

http://www.iiclo.or.jp/100books/1868/htm/frame073.htm

 

美智子さまが子供時代に、漫画は新しいものが出ると待ちかねて読んでおられたこと、桃太郎の後日談のような作品の「鬼語」に熟達していらしたこと、『よしりん御伽草子』を想起して、とても嬉しくなりました。

 

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

 

美智子様は「絵本」がお好きだとは知っていましたが、「漫画」も読んでおられたんですね♪

 

「よしりん御伽草子」もお読み頂けたら・・・、大興奮するなぁ^^

 

 


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コメント: 3
  • #3

    グッビオのオオカミ (火曜日, 01 8月 2023 23:58)

    美智子様のウィットに富んだお言葉の数々に、納得しました。
    ニューデリーの講演の原稿の深い洞察と、文章の視点の優しさ。
    東日本大震災の際に、被災地に赴かれ、被災者の前に視線を合わせ、当時の陛下と共に膝を付いて慰問されていた上皇后陛下の佇まいと、この文章が矛盾なく同じ表情をしている様に思います。

  • #2

    リカオン (日曜日, 30 7月 2023 23:40)

    美智子さまに小林先生の天皇論シリーズを読んでいただきたいですね。
    既に読まれているかも…。

  • #1

    ひとかけら (日曜日, 30 7月 2023 18:26)

    絵と文章を両方読める漫画は最大表現方法と聞いたことが有ります。今後のゴー宣が最大の表現方法かつエンタメとして成立するようになれば世の中は変わるかも知れませんね。