自分を一番自由にしてくれる束縛は何か? それを大事に思う心を育てよう
(出典)
『戦争論』(1998年6月)
最終章「自由と束縛」
≪ゴーマニズム名言 感想座談会≫
(9月21日23:25更新)
カレーせんべい:このラストシーンは、『戦争論』のテーマが【個と公】であると、よく表してます。
しおちゃん:『戦争論』は、ゴー宣ファンが影響を受けた書籍ベスト3には入って来るでしょうね。
えみりん:私が『戦争論』を読んだのは「引きこもり」をしていた時でしたので、この言葉の意味が分かりませんでした。
カレーせんべい:それはすごい時期に読みましたね(笑)
えみりん:引きこもりをしている状態は、なんの束縛もなく、自由な状態でした。
でもその自由がとても怖かったです。
カレーせんべい:えっ!? 自由が「怖い」ですか?
えみりん:はい。私が怖いと感じた理由は、自由の中に「束縛するもの」がなかったから。社会人になった今、振り返るとそのように思います。
カレーせんべい:なるほど実感があるわけですね。考えてみれば「自由」と「束縛」は相反する言葉なのですが「個は制限と束縛の中で完成される」というのは真理であると、私も肌で感じます。
まいこ:「自由と束縛」について思うのですが『戦争論』からこの20年間で、ネット上でやり取りする機会が爆発的に増え、あらゆる人と「自由」に繋がることができるようになりました。
カレーせんべい:そうですね。
まいこ:その一方、自分の意思を現出させる言葉の扱い方は、馬に手綱をつけるごとくの「束縛」が必要だと痛感しています。
カレーせんべい:ネットは「自由」が過ぎるから『言葉に公共性が宿らない』のが問題なのかもしれませんね。
リカオン:私も『戦争論』を読んで感じた束縛とは、「倫理」や「道徳」、「公共心」のことだと思いました。
世間の空気に流されるのではなく、公や情に基いた自分の倫理や道徳に従って行動出来る者が真の自由なのではと思いました。
カレーせんべい:一時期サヨクが『小林よしのりの戦争論がネトウヨを生んだ』などと言ってましたが、完全に中傷ですよ。
リカオン:今回『戦争論』何年ぶりかで本棚から手に取ったのですが、グサグサと胸に響く言葉が連ねられており、「ああ、この戦争論が描かれた時よりも日本はもっと劣化している」と残念な気持ちが増幅します。
カレーせんべい:『戦争論』が発売されてから25年経ちましたね。
リカオン:「空気に逆らえぬだけの個のない論調」
「公を離脱する個は獣をしみ出す‥」
まるで今の日本人について描いてるようです。
えみりん:束縛の中で人は自分自身を見つけるのかもしれませんね。
カレーせんべい:自由は拘束の中で成り立つ、と。
えみりん:はい。自分を繋ぎ止める一本の柱のようなものがある方が、人は自由に飛べるのかなと思います。
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通りすがり (木曜日, 28 9月 2023 00:36)
自分を一番自由にしてくれる束縛。
良き夫婦間にも言えそう。浮気等をして自由を謳歌しているが、妻の束縛があるからこそ、安心して帰る家がある。
HN_3rd (日曜日, 24 9月 2023 08:17)
人間は社会的動物であるが故、何事からも自由にはなれない。
だからこそ、自分が自分であると実感できるための「礎=縛り」みたいなものが必要なのだと思います�
千本通り (金曜日, 22 9月 2023 15:27)
名言というか、日頃から小林先生が言っている「裸の王様」。裸で行進している王様に子供のように「裸だ!」とみんなの前で指摘できるか? そういう意味では顔を晒しているカレーさんは偉いと思います。「裸だ!」と屈託なく指摘できる人間になりたい。ただしそれが王様でなければ、そばに近寄って小声で「裸ですよ」と指摘するにとどめるでしょう。
枯れ尾花 (金曜日, 22 9月 2023 07:34)
公のことを想う心かな。
田舎のおっちゃん (木曜日, 21 9月 2023 23:43)
福田恆存の言葉の、
「人間は〈自由〉などではなく、〈宿命〉こそを求めて生きている」を思い出します。(「人間、この劇的なるもの」だったかな。細部は違ってるかも知れん。)