毎日新聞・産経新聞・共同通信「旧宮家の男系男子の皇籍復帰は門地による差別に当たるのか?」

 

投稿者:まいこさん  

 

11月15日の衆院内閣委員会で馬淵議員が行った質問への答弁を取り上げた記事、毎日新聞、共同通信、産経新聞で読み比べてみました。

  

 

毎日新聞 旧宮家の男系男子の皇籍復帰意思、官房長官「把握や接触していない」 

https://mainichi.jp/articles/20231115/k00/00m/010/176000c

 

ヤフーニュース 

https://news.yahoo.co.jp/articles/69bb0a64a506de7b543d3d3a1f5af41027c3c86b

 

 

松野博一官房長官は15日の衆院内閣委員会で、安定的な皇位継承を巡り、旧宮家の男系男子の皇籍復帰の本人の意思確認について「政府として具体的な把握や、接触は行っていない」と明かした。

 

また、今後の対応について「国会での議論を注視しながら、議論の中で適切に対応する」と述べた。

 

立憲民主党の馬淵澄夫氏に対する答弁。

 

 

政府の有識者会議は

 

①女性皇族の婚姻後の皇籍を維持する案

 

②旧宮家の男系男子を養子縁組で皇族とする案――の2案を軸とした皇族確保策をとりまとめている。

 

旧宮家の男系男子の意思確認について、馬淵氏は「制度化されてからでは遅い」とただすと、

 

松野氏は「個人のプライバシーに関わることで、慎重な対応が必要だ」と語るにとどめた。

 

 

 

また、馬淵氏は、旧宮家の男系男子の養子縁組案は、門地(家柄)による差別を禁じている憲法14条違反に当たるかについても質問した。内閣法制局の木村陽一・第1部長は「一般論として、皇族という14条の例外として認められた特殊の地位を取得するもので、14条の問題は生じない」と答弁したが、馬淵氏は「旧宮家の男系男子は一般国民という扱いで、門地差別の疑いがあることは否定できない」と批判した。【古川宗】

 

 

***

 

共同通信

 

皇族復帰、家柄差別の例外 皇位継承策巡り内閣法制局が見解

https://www.47news.jp/10134175.html

 

ヤフーニュース 

https://news.yahoo.co.jp/articles/f8cb4b191cfb9d81ece732e59240717bfd1e852a

 

 

 

内閣法制局の木村陽一第1部長は15日の衆院内閣委員会で、皇統に属する一般国民から男系男子を皇族とするのは、門地(家柄)による差別を禁じた憲法14条に抵触しないとの見解を示した。

 

安定的な皇位継承策を巡り浮上する皇族の養子縁組を認め、旧皇族男系男子が皇族復帰する案に関し「憲法14条の例外として認められた皇族という特殊な地位の取得で、問題は生じないと考えている」と答弁した。

 

 

政府の有識者会議は2021年、皇族数確保策として(1)旧皇族の男系男子の皇族復帰(2)女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保有する―2案の検討を求める報告書を岸田文雄首相に答申した。 

 

 

***

 

産経新聞

 

皇族復帰、家柄差別の例外 皇位継承策巡り内閣法制局 

 

内閣法制局の木村陽一第1部長は15日の衆院内閣委員会で、

 

皇統に属する一般国民から男系男子を皇族とするのは、門地(家柄)による差別を禁じた

 

憲法14条に抵触しないとの見解を示した。

 

安定的な皇位継承策を巡り浮上する皇族の養子縁組を認め、旧皇族男系男子が皇族復帰する案に関し

 

「憲法14条の例外として認められた皇族という特殊な地位の取得で、問題は生じないと考えている」

 

と答弁した。

 

 

 

政府の有識者会議は令和3年、皇族数確保策として

 

①旧皇族の男系男子の皇族復帰

 

②女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保有する―2案の検討を求める報告書を岸田文雄首相に答申。

 

首相は4年に答申を国会に報告し、衆参両院議長が各党に議論を呼びかけた。

 

 

***

 

毎日新聞は、松野博一官房長官の答弁に焦点をあてて「旧宮家の男系男子の皇籍復帰意思」を「把握や接触していない」「国会での議論を注視しながら、議論の中で適切に対応する」という発言を署名記事で明記してくれています。 

 

共同通信の記事は、内閣法制局の木村陽一第1部長の答弁を「皇族復帰、家柄差別の例外」とまとめており、松野長官の答弁を取り上げた毎日新聞とは真逆の印象を与えているように思います。

 

徳島新聞、西日本新聞、福井新聞、北国新聞、四国新聞、静岡新聞、東京新聞、京都新聞、千葉日報、秋田魁新報、日本海新報、宮崎日日新聞、中日新聞...など、全国の地方紙は共闘通信と同じ記事が掲載されていました。 

 

産経新聞の記事は、共同通信の記事と前半がまったく同じで、手詰まり感が伝わります。

 

 

馬淵議員の質問に答えた二人の答弁が、「旧宮家の男系男子の皇籍復帰」について統一されていないということは、男系固執派の牙城が崩れつつあるという印象を受けます。

 

 共同通信の記事を掲載する地方紙、産経新聞を読んでいると、「門地による差別」に問題が無いと受け取られてしまいかねないように感じましたが、ヤフーニュースのコメント欄は、冷静に判断されている方が多く、この問題が遡上に載せられ「国会での議論を注視しながら、議論の中で適切に対応する」ことが為されていくのは良いことと思いました。

 

 

馬淵議員が質問をしてくださったことに感謝申し上げます。

 

そして全国紙である毎日新聞が署名記事で現実的な方策に繋がる報道をしてくれたこと、今後も期待しています。

 

 

 

投稿者:ふぇいさん

  

今日は、昨日掲載していただいた馬淵議員の質問を、毎日新聞と産経新聞がどう伝えたかです。

 

毎日新聞

旧宮家の男系男子の後席復帰意思、官房長官「把握や接触していない」

https://mainichi.jp/articles/20231115/k00/00m/010/176000c

 

 

産経新聞

後席復帰、家柄差別の例外 皇位継承巡り内閣法制局

https://www.sankei.com/article/20231115-SPCHPKJZPNO43GSOIJMOY7CXWM/

 

 

同じ国会答弁。記事内容を併記します。

 

毎日新聞

「 また、馬淵氏は、旧宮家の男系男子の養子縁組案は、門地(家柄)による差別を禁じている憲法14条違反に当たるかについても質問した。内閣法制局の木村陽一・第1部長は「一般論として、皇族という14条の例外として認められた特殊の地位を取得するもので、14条の問題は生じない」と答弁したが、馬淵氏は「旧宮家の男系男子は一般国民という扱いで、門地差別の疑いがあることは否定できない」と批判した。」

 

 

産経新聞

内閣法制局の木村陽一第1部長は15日の衆院内閣委員会で、皇統に属する一般国民から男系男子を皇族とするのは、門地(家柄)による差別を禁じた憲法14条に抵触しないとの見解を示した。

安定的な皇位継承策を巡り浮上する皇族の養子縁組を認め、旧皇族男系男子が皇族復帰する案に関し「憲法14条の例外として認められた皇族という特殊な地位の取得で、問題は生じないと考えている」と答弁した。

 

 

門地による差別にあたるかあたらないか

真逆のことを述べています。

 

実際内閣法制局の答弁は、昨日の文字起こしから

https://aiko-sama.com/archives/32284

 

内閣法制局木村第1部長

憲法第14条第1項は、すべて国民は法の下の平等である旨を定めております。

お尋ねの一般国民である方々には当然、その保障が及ぶということでございます。

ただ、もっともお尋ね(いただいた)、一般国民であっても、旧宮家に属する方々という皇統に属する方々が皇族の身分を取得するような制度を念頭に置かれたお尋ねだといたしますれば

具体的な制度が明らかではございませんけれども、一般論としては皇族という憲法第14条の例外として認められた特殊の地位を取得するものでございますので、憲法第14条の問題は生じないものと考えております。

 

 

馬淵委員

それは取得をした前提であって、現時点においては一般国民である旧宮家の男系男子、これはこの14条の平等原則が及ぶということでないですか。もう一度確認します。仮定は要りませんよ。私が聞いているのは今確認したことですから、皇族の資格取得などという前提はありませんよ。

 

内閣法制局は「何らかの方法で皇籍取得をした後は」の話をしてるだけであって、現時点の話は何もしていません。

 

ここ弁護士ゴーさんのブログがわかりやすいです。

 

【論破祭り】内閣法制局よ、論点はここだ!(ゴーさん)

https://aiko-sama.com/archives/32312

 

今回の投稿は、あたかも「旧宮家が皇室に入ることは、門地による差別にあたらない」と悪質な印象操作をして、安定的な皇位継承を妨害する産経新聞に意見を送りましょう。という意見です。

 

産経新聞はこちらです

 

u-service@sankei.co.jp(東京)

 

o-dokusha@sankei.co.jp(大阪)

 

毎日新聞はこちらです

https://www.mainichi.co.jp/contact/content.html

 

 

(管理人カレーせんべいのコメント)  

 

公論サポーターで弁護士のゴーさんの解説の通りだと思いました。

 

大変分かりやすく勉強になります。

 

 

それにしても内閣法制局が、まるでひろゆきみたいな答弁をしている。

 

ディベート対決じゃなくて、これ国会でしょう?

 

論点ずらしの答弁に乗っかって、我田引水をする産経新聞!

 

 

旧宮家系の皇籍取得案は「血筋だけを理由に選別された国民を皇族にする法律を作る」ということ。

 

これはもうドンピシャの「門地のよる差別」だろう。

 

ジャストミートすぎる。

 

 

憲法違反の法律を作るな。

 

 

 

 

 


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コメント: 9
  • #9

    パワーホール (金曜日, 17 11月 2023 21:36)

    私も遅くなりましたが、立憲民主党に意見を送らせていただきました。

  • #8

    馬ノ骨 (金曜日, 17 11月 2023 20:02)

    遅くなりましたが、11/15の内閣法制局の答弁に関しまして首相官邸と自民党に意見を送りました。
    答弁された方が松野官房長官だと思っていて文章を送ってしまった。木村さんて方だったんですね。。

  • #7

    枯れ尾花 (金曜日, 17 11月 2023 16:08)

    ゴーさんのコメント、ほんと分かりやすい!
    内閣法制局の答弁、ボンヤリ聞いていると即座に「それ、おかしいやんか!」と具体的に反論できない私。頭悪いなあ・・・
    国会議員の皆様方はそんなことないと信じております。

  • #6

    ききゅう (金曜日, 17 11月 2023 13:05)

    解釈次第で、白が黒になり、黒が白になる。
    憲法第14条の「門地による差別」についての解釈において、
    「血筋だけを理由に選別された国民を皇族にする」ことを正当化するには、
    「旧宮家の子孫(一般国民)」と「旧宮家以外の一般国民」との間には「差別」がないと、
    解釈すればいい。
    「区別」はあるが、一般国民として、「すべて国民は法の下の平等」、
    つまり、国民としての権利は守られている。
    この解釈が成り立つ根拠は、
    「天皇・皇族」と「国民」は、君臣の「区別」は存在するが、
    「天皇・皇族」と「国民」との間には、「差別」は存在しない。
    「旧宮家の子孫(一般国民)」が「旧宮家以外の一般国民」と「区別」されて、
    皇籍を取得したとしても、「旧宮家以外の一般国民」が「差別」されたわけではない。
    「門地による差別」とは、「血筋・出生」によって社会的に特別の利益を得たり、逆に特別の不利益を被ったりすることです。
    「旧宮家以外の一般国民」が、皇籍を取得できないことによって、どんな社会的不利益を被ることになるのか?
    「旧宮家の子孫(一般国民)」が、皇籍を取得したとして、どんな社会的利益を得ることになるのか?

    男系男子固執派が言い出しそうな解釈を書いてみました。
    憲法第九条のような詭弁・解釈改憲が行われないとは、誰も言い切れません。

  • #5

    mantokun (金曜日, 17 11月 2023 12:41)

    愛子様サイトの運営者および公論サポーターの皆様、わかりやすい比較記事にまとめていただき、ありがとうございます。また、カレーさんも連携してファンサイトにも記事を掲載した上、ポイントを押さえてコメントしてくださるおかげで、連日の重要記事を見落とすことなく目を通すことができています。
    (私はしばらく休暇だったのですが、長かった繁忙期の疲労蓄積のため、なかなかコメントにまとめて各所に投稿する気力がわかなくて、もどかいしです…)

    まず、男系固執派の一番のウィークポイントを突いてくださった馬淵澄夫議員には、改めて感謝を申し上げます。内閣法制局第1部長の、全く答えになっていない論点すり替えの愚劣な答弁の理由は、「令和の有識者会議報告書のメンツを潰すことができない」からだろうと思いました。

    同様に、松野博一官房長官の「旧宮家の男系男子の皇籍復帰意思」を「把握や接触していない」は実質、「政府は旧宮家子孫の国民男性の皇籍取得を実現するつもりはない」ということです。
    そのくせ、「国会での議論を注視しながら、議論の中で適切に対応する」とは、ひたすら男系派の顔色を伺い、旧宮家案は不可能と断言することから逃げているだけで、何の解決策にも答えにもなっていません。

    おそらく内閣法制局も官房長官自身も、男系固執派というわけでもないんでしょう。彼らはただひたすら責任を負いたくないものと思われます。決断を先延ばし、先延ばしして、とにかく自分の代だけは何ごともなく終わらせたい、ただそれだけです。

    また、愛子様サイトで長島昭久や泉健太とのXのやりとりを拝見しましたが、あまりのおぞましさに吐き気を催しました。彼ら男系固執派議員は、男系男子限定の皇位継承に固執するためなら男女差別も血統差別も家柄差別も正当化して構わない、そのためなら憲法を踏み躙り、国家権力が国民から基本的人権を剥奪してもいいとすら考えています。さらに、皇統問題を憂えるゆえに双系継承を主張する有権者に対して、SNS上とはいえ平気で直接暴言を吐き散らす、常識も良識も根底から崩壊した恐るべき差別主義者です。
    この連中、愛子様に皇位を継いでほしいと考える国民を虫ケラか何かかと思っているとしか思えません。今回の馬淵議員の答弁を見て、男系固執派議員は選良などではないのはもちろん、皇統断絶と日本滅亡を目論む極悪カルトだということを確信しました。こんな極悪カルトに阿って職務放棄した内閣法制局も、この期に及んで皇室の安泰よりメンツを守ることしか考えない官房長官も恥を知れ!と怒りが込み上げました。

    引き続き馬淵議員のご活躍に期待します。

  • #4

    のんくん (金曜日, 17 11月 2023 09:48)

    「何らかの方法で皇籍を取得した後」というのは皇族の方が一般人と結婚した場合の事を言っている事だろうか?
    結婚による皇籍取得は門地によって選ばれるわけではないので、憲法違反には当たらない。
    しかし皇籍取得を旧宮家という家柄(門地)によって選ぼうとしているから、憲法14条に抵触するのではないか?という話ですね。
    憲法14条違反の話は国民に大きく広まってほしい。

  • #3

    引き続きX修行中のsparky…日本人不信が止まりません(;^_^A (金曜日, 17 11月 2023 08:35)

    国民は「まあ差別と言われても、別にこちらが不利益を被るわけじゃないし…ねえ?」「皇族にお入りになる話だから、それは差別じゃなくて区別だよね?」とか言って受け入れてしまう危険性が高いと思います。そうではない事を発信する必要があります。私も話せる人には話して説明します。数が少ないけど(~_~;)

  • #2

    ふぇい (金曜日, 17 11月 2023 08:06)

    ふぇいでございます。
    掲載ありがとうございます。

    内閣法制局は「何らかの方法で皇籍を取得した後」一般論として憲法14条の問題は生じないと言ってるので、
    そんな前提ないから間違いなく門地による差別違反と言わなくちゃなんですけどね。
    公より出世が先に来てますか。
    カレーさんおっしゃる通り、もうこれ決まりですね。
    憲法より上の一般法は作れません。旧宮家養子案は終わってます。
    そして「うちの血統はお前らより尊いんだ」というような旧宮家子孫はいないでしょう。
    (なんか1人いたような)

    掲載ありがとうございました。

  • #1

    ひとかけら (金曜日, 17 11月 2023 05:20)

    一般国民である旧宮家系男子を特権的に皇籍取得させてしまう法制度を認めるという内閣法制局の言葉に疑問を感じます。