「夫婦の絆」第13話の感想

 

投稿者:まいこさん

  

待ちに待った夫婦の絆、感想を書いてみました。

 

 

 

蜜子と一郎の夫婦の絆が如何に築かれたか、その経緯が描かれた第13話。

 

死を賭して得た沙耶のパワーは神さびていて。蜜子の怒りや生還の際のカミナリは、イメージではなく、沙耶が守り神となって巻き起こしたホンモノであることも明らかになりました。 

 

幾重にも折り重なった過去と、生と死を縦横に跨いで繰り広げられた物語が、現在に集約された今回、時系列で主な出来事を追ってみます。(錯誤があると思いますのでご容赦くださいませ)

 

 

10年前 穂音実島で真黒無蔵、兄の死亡の聞き込み(第6話)

 

8年前 沙耶・蜜子、父親殺害決行(第6話)

 

4年前 野木一郎・沙耶に出会う 馬壁狂太郎の担当に成り立て 半年後に蜜子と出会う 

 

3人同棲提案(第5話) 蜜子・沙耶23歳 一郎26歳(第8話)

 

2年前? 真黒無蔵、ラブホテルの惨劇(第9話)の件で茅根組長を脅し(第11話)、離島に左遷 蜜子・沙耶25歳 一郎28歳 →沙耶死亡

 

1年前? 真黒無蔵 来島起滅を逮捕、1年ぶりに東京に戻り刑事に 

 

蜜子・一郎結婚(第12話) 蜜子26歳 一郎29歳 

 

現在 一郎の怪我に怒り関東噴飯連合へ殴り込みに来た蜜子に(第4話)、真黒無蔵、銃を向ける(第13話) 

 

一郎、工藤漫殊と再会 殴り込みから戻った蜜子も漫殊に会う(第4話) 

 

一郎、漫殊スタジオで復讐される?(第13話) 蜜子27歳 一郎30歳

 

 

 

「殺人した奴が自然死で人生を終えようなんて、厚かましいにも程がある。殺人者には死刑しかない。あるいは俺が正義の代行者として処刑してやるかだ!」

 

 

「国家権力が一人の女の人生を守ってくれるわけがないじゃない!むしろ男を守るのが あんたたち権力のイヌよ!」 

 

改めて10年前から姉妹を追い続ける真黒無蔵の執拗さを感じつつ、彼の主張には思わず頷きそうになったところに、蜜子の硬質な理論に基づく魂の叫びが炸裂。

 

彼女の言葉は、どうしてこんなにも心を揺さぶり、胸が空くのでしょう。

 

 

さらに、一郎の年齢からすると、記憶を失ったとはいえ、肉体的にも心情的にも、夫婦の絆は「かのように」では、まだまだ収まりそうになく。穏やかなる団居のうちに暴発のエネルギーが一滴一滴、したたり落ち貯め込まれる、トカトントン。

 

 

その一郎が追い詰められて、どのように切り抜けるのか。

 

同行3人としての沙耶のパワーは蜜子と同じく、彼にも、もたらされるのか。

 

 

第14話の展開も楽しみです。

 

 

 

【「夫婦の絆」感想】

 

「夫婦の絆」第12話の感想(2024.3.12)

 

「夫婦の絆」第11話の感想(2024.2.13)

 

「夫婦の絆」第10話の感想(2024.1.16)

 

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「夫婦の絆」第8話の感想(2023.11.23)

 

「夫婦の絆」第7話の感想(2023.10.12)

 

「夫婦の絆」第6話の感想(2023.09.25)

 

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≪夫婦の絆 第3話&愛子天皇論 第18話の感想≫  卑怯と復讐(2023.06.25)

 

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FLASH新連載『夫婦の絆』が面白かった!(2023.04.26)

 

 


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コメント: 11
  • #11

    おおみや マスクOFFゾロ (日曜日, 28 4月 2024 11:32)

    (○をここまでコケにする△があるかーーーっ!)(狭い空間にて2つの選択を迫り、困るその姿が晒しもの状態へ)、マスク固執派上司にやり返していた我が仕業と被りました。こちらは一応「その小粒な世界観への疑義の提示」という大義のもとに、ではありますが、上を攻め過ぎず恥をかかせない形にしておくビジネスマナーを守った形に整えていたら…何の因果かそんな展開になってしまいました。
    より鮮烈かつ本来的な蜜子の個にも大いに刺激を受けております。

    ラストの場面、新おぼっちゃまくん②を思い出していました。

    一郎がどんな展開で切り抜けるのか、エラーを誘ってしまう?返し技?一休さん作戦?はたまた…考えながら5月14日を待つのもまた楽しいです。

  • #10

    リカオン (木曜日, 25 4月 2024 23:17)

    人口戦略会議の全国4割の自治体が「消滅可能性」というニュースが流れました。これは若い女性の人口流出が大きな要因で、若い女性が因習や男尊女卑の世界(日本)からexodas(脱出)を図っている行動とも読めます。

    これはそのまんま、女の体を男の玩具の体とみなさない因習渦巻く世界から脱出するために自殺を試みた沙耶の行動とかぶりました。

    「夫婦の絆」という「よしりん御伽草子」は、現実世界と非常にリンクしていると感じます。


    さて、キャンセルカルチャーの生贄のごとく性加害の復讐を喰らう一郎は、この状況をいかにくぐり抜けるのか。もしかして性加害者と烙印を押された者がキャンセルカルチャーから免れるヒントを次回読めるのでは?と勝手に期待してしまいました。これも現実世界とリンクしていますね。

    ○起した○ンコを見せるのが大好きなヘンタイというのは、今のところ証拠がないですよね?証言者は多いですが‥。

  • #9

    枯れ尾花 (木曜日, 25 4月 2024 21:18)

    13話拝読いたしました。
    自身が現世に生きた証として密子を守ることを決意し、そのために自死し残留思念となることで大いなる力を身に着けた沙耶。そして兄を殺された復讐のため彼女らに立ちはだかろうとする真黒刑事。一方、不実な女性関係の記憶を消された一郎は彼に被害を受けた工藤漫珠からの復讐に遭う羽目となる。執念、恨み、復讐、それら人間の持ちうる業に対し沙耶、密子、一郎はどう立ち向かうのか?以前、密子が「人生は欲望を貫く覚悟」と言ってのけたが、「愛という名の欲望」というクィーンの曲名を使わせてもらうならば、密子の欲望を貫くとは愛を貫くという意味にもとれると思いました。今後の展開、密子の愛のナチュラルパワーが向かってくる人間たちの様々な業を打ち破り望みを叶える光景が想像されますな。しかし、それは一般的な幸福をもたらすものではないかもしれない。先生がどんなエンディングを用意されているのかワクワクしますなあ。

  • #8

    やん (木曜日, 25 4月 2024 15:39)

    沙耶の執念が怨念となって霊体となって現世に存在することになった。
    これで蜜子と一郎がラブラブな理由は判明したが、以前のだらしない一郎がどの様な人物だったのか?真黒刑事VS蜜子の結末は?次回も目が離せません。

  • #7

    ひとかけら (木曜日, 25 4月 2024 08:38)

    一郎は母親によく似た沙耶を1番追い求めてしまうのはエディプスコンプレックスを上手く解消出来なかったのではないかと思う。
    光源氏が藤壺の女御を追い求めてしまうのに似ている。
    息子は父親の権威に逆らい母親を追い求めるのを諦め他の女性を求めるようになるのが健全な大人の男として成長できた証。
    一郎は去勢され管理された安楽のみ求めるのが一生続くとは思えない。曼珠スタジオで復讐される事によって男としての牙を取り戻す事が出来るのか気になる。そして男の牙を取り戻した一郎を見て蜜子は感じる事は何か。

  • #6

    叶丸 (水曜日, 24 4月 2024 23:58)

    蜜子のセリフですが、自分は皇位継承にも通じると思いました。
    権力は皇室で生まれ育った女性皇族の人生を守っていません。
    それから、真黒刑事の男尊女卑には驚きました。
    彼が男系固執派であったとしても、全く違和感が無いです。

    そして工藤漫珠元男性固執論者(笑)としては、次回の漫珠の言動や行動が気になります…。

  • #5

    リカオン (水曜日, 24 4月 2024 22:12)

    夫婦の絆を読むと女性の怨み、辛み、男性の業の渦巻く、壮大な世界に投げ込まれたような錯覚を覚える。小林先生はよくここまで、女性の立場に身を置き換え、心理を知り、魂の叫びまでに昇華できるのだと驚く。

    様々なifで男女の深い溝を探る実験作。


    男に自分の体を弄ばれたら肉体を否定したくなるのでは?そしてその彼女が力を得たら‥。(男は女性には若さと美しさだけを求めるのか。それを女性が拒否したら‥)

    男よりも強く、知恵に溢れているが、醜い蜜子。彼女ならば男の庇護は不要だが、そのような女性が真の愛を得られるのか?(女性の方が学歴が高いと婚活マッチングが不成立だったり、夫婦共働きで妻の収入の方が上回りギクシャクしたり、蜜子ほどでは無いが似た例が今の日本に溢れている)

    軽薄で恋多き男性が己の欲望を封印して夫婦を演じて、それを愛とか絆とか果たして言えるのか?(実はこんな夫婦は案外多いのでは?)


    沙耶の言葉も蜜子の言葉も魂をえぐる。
    「男の玩具でしかない肉体なんか破壊したかった」
    「国家権力が一人の女の人生を守ってくれるわけがない」
    蜜子のこの台詞はタローG.さんも指摘しているように私も伊藤詩織さんを思い出した。
    父親から性暴力を受けても、ついこの間まで無罪判決の出ていた日本。女の人生を軽んじる国家。

    沙耶や蜜子はヒステリックフェミと揶揄される人達とどう違うのか。三者とも根拠なく怒っている訳ではない。沙耶も蜜子もルサンチマンでは無いからだろうか。

    女性が心にもないおべっかを言っても男性は間に受ける。男性は女性の本心を見抜けないし、女性は男性を恐れて本心を言わない。しかし蜜子はそれをしない。

    蜜子みたいに男性を相手に命のやり取りができる女性がいるだろうか。ここまでして、初めて男女は本音をぶつけ合う事ができるのかも知れない。通常、女性は肉体的にも社会的にも敵わない男性に対して、本音で語る事はしないのだ。蜜子のように男性を恐れない立場になって初めて女性の胸の内を曝け出す事ができる。

    小林先生が以前ブログで、男性に夫婦の絆の受けが悪いような事を語っていた。
    それはあまりにも女性の赤裸々な本音、男性が聞きたく無い女性の胸の内を知る事になるからではないだろうか。

    小林先生が女性に憑依して物語る「夫婦の絆」、次号も楽しみにしております。

  • #4

    和ナビィ (水曜日, 24 4月 2024 21:40)

    圧巻は暴力団事務所で遭遇した真黒と蜜子の鬼気迫る応酬
    「人を殺す」ことについてこんな迫真の言葉があるでしょうか
    【罪なき殺人、悪なき殺人】は絶対ある 
    権力の銃口に対峙する蜜子の行動に震撼する
    真黒を操ったのではない 暴いたのだ 圧倒的に蜜子の勝ち

    成仏しないで≪蜜子を守る≫覚悟の沙耶の“物凄さ”
    どこまでも極楽とんぼの一郎 姉妹の密度を際立たせる者か
    作った料理を心から美味しそうに食べてくれるからって
    なぜそこまで惚れられる? (よくワカルケド;)

    そして物語の題名が【夫婦の絆】とは!!
    これからどのように展開してこの題名に納得し
    深く頷く日に辿り着くのでしょう

    蜜子さんのいじらしさ・聡明さ・体力・強さ・胆力・本気さ
    そのお顔も体格もすべてに惚れます 美しいです☆

  • #3

    おおみや (水曜日, 24 4月 2024 19:28)

    読み始めて(ありゃ?終わってしまう様な展開だぞ?)(鼻栓刑事、出てきてくれ~)(出てきた!バトルだ!う、やられたか…)(お~、一致団結して一郎攻め、何が待っているんだろう)、勿論のこと5月13日まで何度も味わってみます。
    蜜子鼻栓刑事対決の…がも! がハマりました。何とピッタリな3文字。
    野性を鍛える幼少期を経験している蜜子、(普段の生活ではほぼ忘れがちだけれども本当はものすごく器用な口(口腔内)の感覚と器用さ、鼻栓刑事の動きをそうやって感じ取る、それもあり得るかも?とついつい思ってしまいました。「すべて防衛本能」「本能に善も悪もないよ。」、確かに。一方の来島起滅の鼻輪、それは社会だけでなく野性とも遠く離れた姿に感じて読んでいました。
    このまま引き下がる筈が無い鼻栓刑事の巻き返しも大いに期待して次回以降も待っております。

  • #2

    あしたのジョージ (水曜日, 24 4月 2024 17:40)

    最後の方のシーンで一郎が記憶喪失になる前に女性達の前で果たしてそんな事を本当にしていたのかどうか真相が気になります。
    勘ぐり過ぎかもしれませんが、記憶喪失をいい事に女性達にハメられているような感じがしてしまいました。
    次回が待ち遠しいです。

  • #1

    タロー.G (水曜日, 24 4月 2024 12:20)

    「国家権力が一人の女の人生を守ってくれるわけがないじゃない!むしろ男を守るのが あんたたち権力のイヌよ!」

    伊藤詩織さんをレイプした元TBSの山口某もこうやって権力から守られた訳ですからね…本当に蜜子の言葉は胸を抉ります。