投稿者:リカオンさん
七尾市のテント村に1泊2日で宿泊し、震災ボランティアに出かけましたので報告します。
七尾市に野口健や岡山県総社市、登山用品メーカーなどが協力しあって災害ボランティアの宿泊できるテント村ができたと聞き、気になっておりました。
能登の震災ではボランティアに行くにしてもアクセスの難しさが課題になっていたので、いっそ被災地の中に拠点を作り、そこで寝泊りして作業すれば、移動にかかる時間をまるまる活動にあてることができて無駄がないという発想です。
もちろんボランティアは自己完結が求められますので、水や食料、寝袋など登山するのと同じ装備で出かけることになります。
さらに、この災害ボランティアでは軽トラックが大活躍しています。
どんな狭い道にも入っていき、被災した家の家具などを運び出します。
一台でも多くあると助かるというので私は主人から軽トラックを借り、4月27日と28日はテント村で一泊二日のボランティアに出かけましたのでその報告です。
七尾市へはこれまで2回ボランティアに行き、1回目は3月17日に富山市からのバスボランティアでした。
それから1か月以上経過しての私の体感をお伝えできればと思います。
私は古いキャンプ用品を引っ張り出し、水や食料、コッヘルやクッキングストーブ、シュラフなど二日間を過ごせるよう大きなザックに詰めこみました。駐車場からテント村まで歩かなくてはならないようなので、荷物を軽くするため軽いスリーシーズン用のシュラフを入れました。
もう一つのデイパックにはいつも災害ボランティアで使うマスクやゴーグルや水などを入れました。
富山市の自宅から七尾市のボランティアセンターへは車で1時間10分ほどで着くことができます。高岡北インターから能越道に入ると道路はすいていて快適です。
8時35分までに集合のところ8時5分に到着し、早すぎたのか人はまだ少ししか集まっておりませんでした。
(七尾市ボランティアセンター)
スマホで参加登録を済まし、オリエンテーションとマッチングのためにセンターの2階へ移動。
軽トラック持ち込みの人は運転ボランティア受付をします。
無線機、車に貼る災害ボランティアのステッカー、廃棄物の集積場の場所と注意点が書かれた書類、集積場の許可証のファイルセットを渡されます。
(軽トラ持込者ファイル一式)
今日集まった100人以上のボランティアは9班に分かれました。
私たちの班は10人のメンバーでうち4人が女性。
2台の軽トラック、人を運ぶワゴン車1台が共に活動します。
リーダー決めではボランティア経験4回の女性が立候補して決まりました。
(マッチング)
今回のミッションは2軒のお宅をまわります。
1軒目は今日から入居がはじまる仮設住宅への引っ越しのお手伝いで、高齢男性の家の食器棚とこたつを運ぶというもの。
これは軽トラ1台で十分でした。軽トラに載せて、ロープで固定し、仮設住宅へ運ぶとあっという間に終わりました。
(仮説住宅引っ越し)
2軒目は耳の遠い高齢男性宅の震災廃棄物を集積場に運ぶというもの。
お宅はアパートで、玄関前に廃棄物が出してあるはずですがゴミの入った段ボールが1個おいてあるだけ。
ピンポンを押しても誰も出て来ません。
ノックして声掛けするとようやくお爺さんが出てきて話をするに、廃棄物は別のボランティアが別の日に持って行ってくれたとのこと。
なのでもうゴミはこの段ボールの1箱分だけ。
しかもそれは普通の家庭ごみであり震災廃棄物ではないので受け取れず、ご自分でゴミの日に処理してもらう事になりました。
(スーパー)
結局午前のうちに仕事が終わってしまったので、トイレ休憩のため大型スーパーに向かいました。
スーパーはおにぎりやお弁当なども販売していて丁度お昼ご飯を買うのに最適です。
私はパンを持って来たけれどこのスーパーのお弁当を買って食べる事にしました。
(昼食)
ボランティアセンターに戻り、班員が昼食を食べている間、リーダーは活動報告と午後から追加の仕事を尋ねていました。
午後から追加で農家の崩れたコンクリートブロックの片づけの仕事が入りました。
(ブロック撤去)
仕事が終わり、解散になりました。今回一緒にボランティアをした女性のうち、中国人のDさんも今晩テント村に泊まるというので一緒に行くことにしました。
ボランティアセンターから数分でテント村に到着。
テント村の駐車場からテント村まで歩いて2分ほどで到着。
野球場のグラウンド外野の芝生に100張のテントが見えて来ました。
(テント村)
受付をするとライト2種と入村証、そして女性は防犯ブザーを渡されました。
Dさんと私は隣り合ったテントにしてもらいました。
テントは2人が楽々寝られる十分な広さがあり、一人で一張使いました。
中はすでにマットが2重に敷いてあり、家からマットを持ってくる必要はありませんでした。
(テントの中)
白いテントはみんなで使うテントで、ストーブや電源、電気ポット、テーブルがあり、温かく、ここでみんなでご飯を食べたり情報交換をしても良いし、携帯の充電もできます。
(白テント)
野口健のサインやお風呂や温泉についての情報がホワイトボードに掲示してありました。
(野口健のサイン)
(お役立ち情報)
今日は炊き出しがあるらしいという情報を聞き、一応レトルトのカレーやアルファ米を持って来たがそれは使わずに、夕方6時まで待ってみることにしました。
すると5時半ごろ三塁側ベンチに矢田郷地区の食生活改善推進協議会の女性や男性が、「炊き出しができましたから取りに来てくださーい」とコール。
(炊き出し)
お弁当とみそ汁をいただきました。
炊き出しが無かったとしても近所にはコンビニや外食できるレストランもあり、食料やキャンプストーブ、コッヘルを持ってくる必要はなさそうです。
(お弁当)
Dさんは海の方へドライブをしてから戻ってきたので、一緒にお弁当を食べて話をしました。
Dさんは日本で留学した後、東京で就職して働いていました。
能登の震災ボランティアをするため10時間かけて車で来たという事でした。
27日は七尾のボランティア参加できましたが、28日は申し込めなかったので明日は穴水までドライブして東京に戻るということでした。
その後私は自分のテントに戻りましたが、私は疲労と夕飯でお腹いっぱいになったせいか横になるとそのまま寝落ちしてしまいました。
夜中寒くて起き、なんとテントの出入り口を開放したまま寝てしまったためで気温は13度。
あわててテントを閉じ、服をもう一枚重ねて着て、二度寝しました。
スリーシーズンのペラペラのシュラフを持って来たことを後悔しましたが、幸い風邪をひくほどではありませんでした。
私はキャンプ用品をたくさん準備して持ってきましたが、このテント村も周辺のレストランや温泉などなんでも揃っているので、結局必要なのは暖かいシュラフと水だけあれば事足りたようでした。
二日目に続きます。
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トマト (土曜日, 04 5月 2024 22:54)
内容の濃い報告、ありがとうございます。
そして、ボランティア活動、お疲れ様でした。
リカオンさん、本当にすごいです。
そして、日本人だけでなくて、中国の方までも!感謝。
少し前、野口健さんがテント村を作りたいというようなtweetを目にした事があって、どんな感じなのかな?と気になっていました。
マットも2重に敷いてあって、立派なテント村ですね。
ボラティアに参加される方がゆっくり休む事ができる拠点があって、ありがたい限りです。
野口健さんもすごい方ですね。
地震の何か月か前、どこかの国の病院で入院されていたと思うのですが、無事に元気になられて、あらためて、良かったな~と思いました。
リカオン (土曜日, 04 5月 2024 00:19)
#1 あしたのジョージさん、軽トラックの所有者はボランティアをやっているうちに全員南京結びができるようになると主人が言っておりました。今回も引越しの手伝いで南京結びをしたところ、中国人のDさんに手つきが良いと驚かれました。
#2 サンさんへ、4月27日から仮設住宅の入居が始まりました。継続的に活動する事や、刻々と変化するニーズ内容を確認するだけでも復興の様子を感じとる事ができます。
#3 はな丸さんへ
紙皿でした。「山上になお山上あり」が最初読めず、「やまがみ になお」さんって誰?とボケていました。
#4 パワーホールさん、ありがとうございます。また行って来ます。
パワーホール (金曜日, 03 5月 2024 22:29)
ご報告およびボランティア参加、ご苦労さまです。
はな丸 (金曜日, 03 5月 2024 08:25)
いつもお疲れ様です。
野口さんのサイン、紙皿でしょうか?洗濯バサミで無造作に留めてあるの最高です(笑)
サン (木曜日, 02 5月 2024 23:58)
いつもご報告ありがとうございます、今回も素晴らしい読み応えでした
引越しのお手伝いもされるのですね、テント村はこんな感じなのですね。。
まだ朝晩は冷えるのでしょうか、くれぐれもご自愛くださいませ
あしたのジョージ (木曜日, 02 5月 2024 23:45)
いつも詳細なボランティアのリポートありがとうございます。
テント村なんていうところがあるのですね!
これなら移動時間を取られなくて済みますね。
ご主人が軽トラックを持っているのですね。
ボランティアの達人ですね!
南京結びをされたのでしょうか。
凄過ぎてもうボランティアリポートも別の次元に行ってしまったみたいです。
大変お疲れ様でした。m(_ _)m